しちゃいました

□大事な
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「アントニオー」


目をハートにして抱きついてくる2年の名無し。

なんでか知らへんけど懐かれとる


「名無しちゃんはほんまにアントニオのこと好きやな」

「好きやで」


最初の方は離れてとか言うとったけど、今じゃもう諦めてされるがまま


「名無しちゃん、ホンマに喧嘩強いん?ってくらいアントニオにデレデレやな」

「こー見えてほんまに強いですよ、名無しは」


こびーは名無しが喧嘩しとること見たことあらへんから信じられへんよな

こんなヘラヘラしとる子が喧嘩するところとか想像出来ひんし


「アントニオはほんまに可愛いなぁ
食べたくなる可愛さ」

「え、名無しがそっちなんですか!?」

「そっちも何も無いわ」


ツリシたちがキャーキャー騒いどるから誤解を招かんように言うと名無しに頭を撫でられた


「ツリシ、アントニオに変な虫つかんようにちゃんと見守っとってな??」

「こいつらに守られんでも大丈夫やけどな」

「アントニオは自分の可愛さ分かってへんからそんなこと言えるんやで」

「はいはい」


なんで名無しにそんな風に見えとるか知らへんけど、めんどくさいからこれ以上なにも言わへん


「ほんなら、また帰る時くるな!!」

「こんでええから」

「きますー」


授業開始のチャイムが鳴って教室に戻った名無し

激尾古に通っとってまともに授業うけるの名無しくらいやで。


「姐さん、前やった高校の生徒が姐さんを出せって言ってるんですけど…」

「何人くらいおんの?」

「ざっと20人くらいだと」

「…名無しのこと見張っとって」

「はい」


ザコボスが知らせに来てくれたけど、名無しに見つかったら参戦しかねんし、名無しのこと見張らせて校門まで出た


「アントニオさん、うちの大事な生徒に手出したらしいじゃないですか」

「そっちからふっかけてきたんやけどな」

「可愛い生徒がボコボコにされた分、仕返しに来ました」

「この人数やないと勝てる気せーへんの?」

「うっさいわ!はよ着いて来いや!!」


まぁ、名無しに見られるより他でやってもらった方がこっちも助かるんやけど、こびーになんにも言うてへんけど大丈夫やろーか


「はよ終わらそや」

「は?こいつ立場分かっとんの?笑」


名無しにバレるとめんどくさいねん、さっさしろや


「1人なら余裕やろ」

「アントニオだけなら余裕で勝てるわ」

「…やれ。」


ガヤガヤしとった木っ端を目で黙らせたリーダーみたいなやつの一言で大人数が一斉にかかってきた
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