しちゃいました

□オレンジ
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「このままどっか寄ろーや」

「ええやん、涼もー」

「名無しも来るやろ?」

「うん、行く」

「あ」


前を歩く女子3人組。
隣のクラスの子たちなのは知っとるけど関わることなんかあらへんし、話したこともあらへん

名無しと呼ばれた子のカバンからキーホルダーが落ちて、ついつい声が出てしまい3人がゆっくり振り返った


「あ、落ちとった」

「名無しなにしてんねん笑」

「全然気付かへんかったぁ
ありがとな」

「いや、あたしはなにも」


ニコッと笑いキーホルダーを取って2人のとこに戻ってった名無しちゃん


いやいや、え
心臓うるさくない?
ただでさえあついのにもっと熱くなってきたやん


「さやかちゃーん」

「あっつい!!」

「ほんまあついよな」

「あついんなら離れろ!」


ガバッと後ろから抱きついてきた美優紀を無理やり剥がして3人を探すけど、見つからんからどっか入ったんやろーか


「誰か探しとん?」

「べつに」

「ふーん
あついからどっか入ろーや」

「どーせ奢らされるんやろ」

「バイトしとるんやから少しくらいええやん」

「まぁ、ええけど」


やったぁなんて嬉しそうな顔で喜ぶから毎回まぁいっかってなるんよな…














「あ、昨日の!」

「あー」

「ななし名無し」

「名無しちゃん」

「山本さんやんな?」

「うん」

「下の名前は?」

「さやか。彩りって字でさやかって読むねん」

「やっぱりそーやったかぁ。
ずっとあやちゃんだと思っとってん」


学校に行くと教室の前で名無しちゃんに会った

ニコニコーって話す名無しちゃんはやっぱり可愛いし、心臓がバクバクなる


「昨日ほんまにありがとな」

「なにもしてへんけど」

「大事なキーホルダーやったから無くなったらショックやってん」

「すぐ気づいてよかったわ」

「感謝してます笑
あ、ついでやしLINE交換しよーや」

「ええよ」


はいって見せてきたLINEのQRコードを読み取って追加した


「また時間が空いた時にお礼するな」

「気にせんでええのに」

「ええのええの
ほんならLINEするね」

「うん」


これって恋よな。絶対恋や…

やって可愛すぎひん?あんなニコニコされたら誰でも好きになるやろ

恋人とかおるんかな。


-END-



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