しちゃいました

□DearMyTeacher
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「山本さんおはよー」

「おはようございます」

「相変わらず今日もかっこいいな」

「付き合います?」


毎朝名無し先生はあたしを見るとかっこいいって言うてくる

背はあたしより少し小さくて、顔は童顔、そのくせ出とるところは出とる
こんなん好きになるのは早いやろ?

好きな人にかっこいいって言われて嫌な奴とかおらんで。
まぁ、先生の場合はなんとなく言うとるだけやから付き合うか聞くといつもみたいに笑って流すねん


「名無しちゃん、聞いてや!!」

「みるきーどしたん?」

「彼氏に二股されててん!まじありえへん!」


登校してきた美優紀に捕まった名無し先生はそのまま準備室に引き釣りこまれていった


「彩おはよ」

「はよ」

「みるきー昨日大変だったらしいで」

「さっき先生と話しとったわ」

「名無し先生とみるきーってほんま仲良いよな」

「羨ましいくらいにな」


教室に入ると岸野が話しかけてきた

岸野の言うように美優紀と名無し先生は友達かってくらい仲がいい。
先生はみんなには苗字にさん付けなのに美優紀だけみるきーって呼ぶし、美優紀だけ名無しちゃんって呼んどる


「みんなおはよー」

「名無しせんせー」

「小笠原さんなに?」

「こないだ一緒に歩いとった男は誰ですかー?」

「はぁ!?」


びっくりしすぎて声が出てしまった

男と一緒に歩いとったとか知らへんのんやけど!!
まーちゅんもなんで教えてくれへんかってん!


「山本さんどしたん?」

「いや、なんでもないです。」

「ほんなら静かにしてな」

「はい…」


先生に注意されて凹んだけど、結果真相はどうか先生は教えてくれんかった


「彩ちゃん、心配せんでも大丈夫やで」

「なにが?」

「名無しちゃん恋人おらへんって言うとったし」

「なんのことやねん」

「え?
彩ちゃんが片想い中の名無しちゃんについて教えてあげてん」

「ばっ!!」

「山本さん」


本日2度目。。

美優紀が変なこと言うからや…


「ほんなら1日頑張ろなー
あ、山本さんはお昼準備室来てな」

「はい」


隣で美優紀がよかったなって笑っとるけど、あんたのせいやからな。

確かによかったけど…















「せんせー」

「あ、ちょっと待って!」

「うぉっ…」


お昼、ご飯を食べ終わって準備室に行くと何故か名無し先生は服を脱いどって急いで外に出た


「ごめんな」

「いいですけど…」

「体育に混じったら汗かいてさ」


女子高生と勝負するもんやないな、て笑いながら言う名無し先生
見た目によらず運動できるからなぁ

あたしも先生と体育したい。


「いくら暑いからってそんなに開けとると襲われますよ」

「何言うてんの笑」

「あたしやからって油断してます?」

「…ぇ。」


上まで締まりきってないYシャツの襟元に手をかけてボタンを1つ外すと動揺したように瞳が揺らいだ名無し先生


そのままぎゅっと目を瞑った先生に我にかえって急いで手を退けた


「ごめんなさい。少しからかいました」

「あ、私こそごめん」

「誰が見とるかわからんからちゃんと上まで締めてくださいね」

「うん」

「それと今度からちゃんと静かにするんで」


何か言いたげな顔をしとる先生を見てないことにして教室にかえった
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