しちゃいました

□ネオキ
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「おはようございます」

「今何時だと思いますか?6時ですよ
今日の集合10時なのに!!」

「シーっ」

「今日はなんとスペシャルゲスト呼んでます」

「我らがキャプテンの山本彩さん!」

「どうもー」


三田となるの進行で始まった寝起きドッキリにまさかのあたしも呼ばれてヴァタ子の3人でやらせてもらうことになった


「彩さんがこっち側って初めてじゃないですか?」

「初めて
だいたいあっち側やったもん」

「初めての寝起きドッキリ、どうですか?」

「普段はメンバーのガチ寝とかあんま見れないんでね
やっぱ楽しみですよ」


寝起きドッキリかける側ってむっちゃワクワクするって聞くし、楽しみすぎる


「じゃぁ早速、行きましょう」

「最初の部屋はこちらです」

「この部屋には名無しちゃんとゆーりちゃんが寝てます」

「同期の2人はさやゆーりに劣らず仲良しですね
彩さんはどーです?」

「名無しもゆーりも人前であんま寝ないんで楽しみですね」


好きな人の寝顔が見れるって今までにないくらいテンションあがるやん

まぁ、三田が求めとるのはさやゆーりやと思うけど、今のあたしは名無しの寝顔が気になって気になって、早く中に入りたい


「では、彩さんお願いします」


三田からカードキーをもらってゆっくり開けると真っ暗な部屋に廊下の明かりが差し込んだ


「寝起きドッキリと言えば、洗面台ですよ」

「名無しちゃんもゆーりちゃんもきちんとしてますね」

「多分こっちが名無しでこっちがゆーりやな」

「さすがキャプテン」


タオルのたたみ方が微妙に違うくて、すぐ名無しのってわかったけど、自分キモすぎ笑


「じゃぁ向こう行きますか?」

「そうですね」

「それでは、みなさんちゃんと見てて下さいね
ななし名無しと太田夢莉の貴重な睡眠シーンです」


ゆっくりベッドに近づいて保安灯を少しづつ明るくしていくとツインの部屋なのに1つのベッドだけ膨れとった


「これはもしや、一緒に寝とるって…」

「スクープですよ」

「ほんま仲良いですね」


仲良いって思っとったけど、ここまで来たら怪しいやろ
もしかしたらもう付き合っとるとか?


「見てください
抱きついて寝とる」

「コアラみたい」

「いやー可愛いですね」

「2人とも赤ちゃんみたいに寝てますよ」

「山本さん、どーですか?」

「貴重すぎますね」

「気持ちよさそうに寝てるんでまだ寝かしときましょう」


今すぐ起こして離れさせたいけど、さすがにそんなことは出来ひんし三田が出てきた小物で遊ぶことにした


「まずは、これです」

「くすぐるやつですね」

「やっぱそれはこっちにしましょう」


そっと足元の布団をめくれば2人の足の裏が出てきた


「んん、」

「名無しちゃんの足でした」


適当に足の裏に添わせると名無しがもぞっとするから名無しの足やったらしい


「じゃあゆーりちゃんにはこれで」

「うわ、それ絶対嫌がるやつ」

「三田後で怒られるで」

「彩さんが付けるんですよ」

「はぁ?裏切りかよ」

「はい、どーぞ」


三田に渡されたのは赤ちゃんがつけるおしゃぶり

マジで嫌なんやけど、これで起きたらほんまにおしまいやん


「いやや、三田いけよ」

「嫌ですよ」

「ならなるでいい」

「えぇ、彩さんでしょ」

「あたしだって嫌やわ」

「なら三田が持ってきたんだし三田で」

「カメラ係なんで
2人のどっちかでお願いします」

「…何してるんですか」


3人でなすり合いしとると布団がモゾモゾと動いてやばいって思った時にはゆーりが起き上がってきとった


「1番起きたらあかん人が起きた」

「そんなとこでごそごそされたら誰でも起きますって」

「名無しちゃんは?」

「名無しは基本まったく起きないんで大丈夫ですけど」

「なら予定変更で名無しちゃんにこれをしましょう」

「彩さんお願いします」

「あたしかよ」

「名無しになら私できる」


なるができるって言うたけど、他の人にやらせるのも。。
でも、もし万が一名無しが起きたら嫌われるってゆーより、口も聞いてくれんくなるかもしれへん…


「よし、なるいけ」

「はーい」

「ん、」


そーっと口に当てると顔を隠すように腕に埋めた

やばい。むっちゃかわいいんやけど
小さい子って感じやし、ただでさえすっぴんやから幼いのに、こんなん見れるとか貴重すぎひん?


「心の声漏れてます」

「まじ?」

「はい
なんで来てるんですか」

「知らへんわ」

「名無しの寝顔見たくて自分から立候補したんかと思いました」

「あたしそこまでやばくないけど」

「中々起きないんでこれで起こしましょう」


全然起きひんから最後に出してきたのは2つの風船

さすがにこの音やったら起きるやろ笑


「用意はいいですか?」

「「はーい」」

「それでは、割りましょう」

「んー…」


風船をあたしとなるで持ってせーので割ろうとすると名無しの手がさっきまでゆーりが寝とったところに伸びてグーパーしたと思ったらパチっと目が開いた


「あ、れ」

「おはようございます」

「ゆう、り…?」

「ななしさん朝ですよ」

「え、なにしてるんですか」

「寝起きドッキリです」

「うわ、彩さんもいるやないですか」

「名無しとゆーりの貴重な寝起きドッキリなんで参加させてもらいました」


あたしの顔を見て一瞬嫌そうな顔したけど、気のせいやったんかな
さすがに気のせいやなかったら凹むで…


「それでは、最後にみんなで言いますよ。
ドッキリー」

「「「「「大成功ー」」」」」

「はーい、ありがとうございました」


三田が持っとったカメラの電源を切って、撮影が終わると名無しが近づいてきた


「どしたん?」

「あの、私変なこと言ってなかったですか?」

「変なこと?」

「言ってなかったら全然いいんです!」

「えー聞かれたらあかんこと言うたん?」

「いやー寝言とか彩さんに聞かれてたら恥ずかしいじゃないですか」


恥ずかしそうに言う名無しに頭の中がハテナになるけど、それっていい意味で捉えてええんかな?

分からへんけど、かけてみようかな。


「まぁ、確かにあたしも好きな人に聞かれたら嫌かも」

「ですよね」

「てことは名無しはあたしのこと好きってことなん?」

「へ!?」

「まじやったん?」

「ちが、っ!!」

「彩さん行きますよー」


一気に真っ赤になった名無しが可愛くて頭を撫でようと手を出すと三田に呼ばれてしまった


「はいはい
ほんならまた集合時間にな」

「彩さんっ!」


まだ何か言いたげな名無しの頭を撫でて部屋を出た


「なんか、彩さん顔変わりました?」

「時間が経って目が覚めてきたんかも」

「なんですかそれ笑」


名無しの好きな人がわかったからなのは教えてあげへん

早く集合時間にならんかな。







ーおまけー








「名無し、何してるの」

「ゆうりぃぃぃ」

「なに」

「彩さんに好きなのバレたかもしれへん」

「今までバレてなかったのが不思議だよ」

「この後どうしたらええと思う?」

「普通でいいと思うけど」

「真剣に考えて!
迷惑って思われとったらどーしよ。」

「大丈夫だって」

「なんでいいきれるんよぉ」

「…かん?
(彩ちゃんも名無しのこと好きなの見ててわかるし。とは言ってあげないけど)」


-END-



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