しちゃいました

□まぁ
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「おはようございま…きゃーーー!!!
やばいやばい!本物ですか!!」


大阪で仕事があって、劇場に寄ってメイクしとるとメンバーが入ってきた


「名無し来るの早いな」

「彩さんおるんならもっとはよ来れば良かったです」

「スタッフさん9時って言うとったけど」


ななし名無し
2期で5個下のあたしのことがむっちゃ好きなメンバー
現役時代もあたしの事見つけて飛びついてくるくらい熱狂的やった笑


「自主練しよーかなって思ってたんですよ」

「見てってもええ?」

「私が彩さんを見たいんですけど」

「はいはい」

「なら気になるところ言うてください
あ、その前に1枚撮っていいですか?」


名無しのダンスに気になるところなんかあらへんけどな
いつも完璧で、魅せ方わかっとるし、ほんまに上手いと思う

1枚って言いながらツーショット2枚とソロで3枚撮られたけど、まぁいいとしよう


「また上手くなった?」

「ホンマですか?
最近、彩さんの振り付け叩き込んでるんで、そのおかげかもしれないです」

「なんやねんそれ笑」


自分で言うのもアレやけど、名無しはほんまにあたしのこと好きやと思う
好きーってオーラが滲み出てん
待ち受けもあたしって誰かが言うてたし


「まだ時間大丈夫なんですか?」

「少しなら大丈夫やで
なんかあったん?」

「いや、彩さんのダンス見たいなぁって」

「あたしの?踊れるか分からへんよ?」

「彩さんなら絶対踊れますよね笑」

「まぁええけど」


少しだけ踊ってみたけど、自分の出来に納得いかへんな


「やっぱ彩さん好きです」

「いきなり告白かぁ」

「え?あ、いや!」

「まぁあたしも好きやねんけどな」


真っ赤にして否定した名無しに言うと最高級に赤くなった名無しがフリーズしたように固まった


「おーい、戻ってこーい」

「…はっ!どっか行ってました」

「おかえり」

「彩さんそろそろ時間やばいんとちゃいます?」

「ほんまや」

「わざわざ私のために踊ってくれてありがとうございます」

「ええよ」

「お仕事頑張ってください」

「名無しもな」


何事も無かったかのように送り出されたけど、あのままでいいんやろーか

いや、あかんよな
今までずるずる伸ばして来たんやから、今日こそ言わな。


「なぁ!」

「はい」

「あたしら付き合う?」

「え?」

「あたしら両想いやん」

「そうなんですか?」


名無しってあたしのこと好きやなかったん?
もしかしてさっきの好きってそーゆーのやなかった感じ?


「名無しの好きって」

「ラブの方です」

「やんな
なら両想いやないん?」

「え、彩さん私の事好きなんですか!?
ほんまにラブの方ですか!?」


あれ?なんやろこれ…
さっき好きって言うたよな?聞いてへんかった?


「さっきのあたしの聞いとったよな?」

「何をですか?」

「え、あたしさっき好きって…」

「…夢やなかった!!」

「夢?」

「彩さんが私の事好きって夢見てるんかと思ってました」

「夢やないわ」


嬉しそうに笑う名無しに手を伸ばせば名無しが抱きついてきた


「どうする?あたしら」

「付き合います!付き合ってください!」

「遠距離になるけど、ええの?」

「はい!彩さんのことずっと考えるので大丈夫です!」

「ほんなら、よろしくな」

「わあぁぁぁぁ!
夢みたいです。さやかさんと…きゃー!!」


バタバタっとテンションの上がっとる名無しに夢やないってキスして教えるともっと騒ぎ出したけど、今はこのままでもええかもな


「そんな騒ぐとバレるで」

「私が彩さんのこと好きなのみんな知ってますよ」

「昔から好きよな」

「好きです。もぉ、やばいくらい好きなんです」

「まぁ、あたしも好きやったけどな」

「きゃーー!!」


この子、レッスン始まる前にバテそうやけど大丈夫なんやろか笑


-END-



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