しちゃいました

□Which
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「名無しちゃーーーーん!!」

「ぐへっ、」

「会いたかったで」

「私もみるきーに…え?」


楽屋に入って荷物を置くと後ろから走ってきてそのまま抱きしめられたからまたいつものかって思いながら後ろを振り返ると、みるきーやなくて彩だった


「彩がこんなことしてくるって珍しいやん」

「やろ?びっくりした?キュンとした?」

「…なんかいつもとちゃうけど、どしたん?」

「なぁ、ドキドキした?どーやった?」

「まって、頭がついて行かへん」

「おい!」


彩の顔やし彩の声やし彩なんやけど彩やなくて、混乱しとるとみるきーが彩の頭を叩いて引き剥がした


「みるきーが、彩の頭を…」

「名無しちゃん今日の夜家こーへん?」

「はぁ?あんた何言うとんねん」

「今名無しちゃんと会話しとるんやん
入ってこんといてもらえます?」

「彩って私のこと名無しちゃんって呼んどったっけ?」

「いや」


ずっと気になっとって聞いてみるとみるきーが返事をしてきた

まじ意味わからへん。
こっちが彩でこっちがみるきー?逆なん?え、私頭おかしくなったん?


「小さいことはええやん
とりあえず、今日の夜家来てや」

「あんたなぁ」

「みるきーはそんな汚い口調で喋りませんー」

「あたしやってそんな変なこと名無しにせーへんわ」

「変なことやなくて彩ちゃんの本心やろ?」

「はぁ?それは美優紀やろ」

「ほんまは家に呼んでいろんなことしたいくせに」


彩がふにゃふにゃしとって、みるきーがしっかりしとって
彩が彩ちゃんって言うとるし、みるきーが美優紀って言うとるし
やばい、最近睡眠浅かったから頭おかしくなったんや


「ちょっと寝る」

「ほんなら一緒に寝るー」

「ちょ、やめろって!」

「いいやん別に」

「あかんわ!他の子に見られたらどーすんねん!」

「仲良いんやなって思われるだけやろ」

「だけやないわ!絶対変な誤解生むやんか」

「はぁ。ほんなら彩ちゃんも一緒に寝たらええやん」

「それはまた違うやろ」

「ほんなら名無しちゃんが寝とる間にもしかしたら襲っちゃうかもなぁ」

「おい!!」


なんでここまでギャーギャー言い合えるんやろ。
彩が彩やけど彩やなくて、みるきーはみるきーやないけどみるきーで

やばい、頭ぐるぐるしてきた…


「ちょ、ほんまにやばそうやん
行くで」


やばすぎて目を瞑るとどっちかわからんけど、仮眠室まで連れてってくれた


「ゆっくり休みーや」

「ありがと」


1人に頭を撫でられて、もう1人に手を握られてすぐに眠ってしまった














「名無し、そろそろ時間やで」

「ん、さやか?」

「うん
起きれる?」


寝とる名無しに声をかけるとすんなりと起きてくれた


「だいじょーぶ。
なんか変な夢見た」

「変な夢?」

「彩とみるきーが入れ替わっとった」

「なんやねんそれ笑」


それ、夢やないで苦笑

美優紀が変なこと考えて、入れ替わった体で会話しとっただけで、ほんまは中身そのままやで
自分で考えても恥ずかしいこと言うとったのは分かっとるけど

名無しの中で夢になっとるなら良かったわ


とりあえず楽屋帰ってニヤニヤしとるであろう美優紀はできるだけ視界にいれんようにするか


-END-



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