しちゃいました

□女の子の夢
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「彩、おはよ」

「おー今日早いやん」

「彩と一緒に行きたかってん!」

「嬉しいこと言ってくれるなぁ」


いつもより早く起きて、駅で彩を待っとると、私を見つけて寄ってきてくれた彩

ニコニコしながら頭をぽんぽんされた!!


こんなことされるなら毎日早起き頑張れるで


「宿題はやったん?」

「ぁ…」

「学校ついたら教えたる」

「ありがとう」


宿題すんの忘れとったけど、朝から彩と勉強とか、今日1日絶対いい日やん!


「で、こーなるねん」

「んー、はぁ」

「どこがわからん?」

「えーっと…」


せっかく教えてくれとるんやし、全部わからんとか言えへんやん…
けど、全部わからへん!!
朝から彩を間近で見れるのはええねんで!やけど、それだけで頭いっぱいで勉強のことが一切入ってこーへん…


「名無し?」

「っ、!」


俯いてなにか言わんといけんって思っとったんやけど、彩に心配させたのか、顔を覗き込んできた


「ちょ、顔赤いで?熱あるんやないん?」

「だ、大丈夫!」

「ちょっとごめんな」


すっと伸びてきた彩の手が私のおでこに触れる


「彩の手、つめたくて気持ちいいな」

「んー分からへんな」

「熱はないから大丈夫やで?」


彩の顔が近くにあったから顔が赤くなっただけやで、絶対

やのに、彩はそんなことお構い無しに私の両頬を包んで顔を近づけてくる

こ、これって…キス、される感じ!?


どうも出来ずに目をギュッと瞑った


「多分熱はないなぁ」

「ぇ。」

「ん?」

「いや、なんでもない!!」


コツンとおでこになにか触れて、目をあけると、彩がおでことおでこをくっつけとった

彩とキスするってなったらこんな感じなんやろーか…


「熱はなさそうやけど、無理したらあかんよ?」

「うん、大丈夫
ちょっとトイレ行ってくる」

「ほーい」


むりむり!今日の彩むっちゃやばいって!!

え?なんなん?私明日死ぬんとちゃう?


「っ、名無し!!」


彩に名前を呼ばれて、お腹にギュッとしがみつかれた


「あっぶな」

「さやか?」

「階段は考え事しながら降りたらあかんやつやで」

「あ、階段や」

「落ちひんで良かった…」


無意識に階段まで来とったらしく、彩に後ろから抱きしめられとる

まって、彩にバックハグされとるやん!!

やばい、今日死ぬわ、絶対…


「名無し!?」


彩に名前を呼ばれながら意識が飛んで行った






















「ん、ん?」

「あ、起きた」

「さやかだ」

「おはよう」


あれ?自分家?
でも、彩がおる…


「むっちゃ名前呼ばれとったんやけど、あたしそんなに出てきたん?笑」

「学校は?」

「今日はもう遅刻やろーな」

「え、でも私学校で…ん?」

「夢見とったんやろ」

「夢かよ…夢かよー!!!」


彩に頭ぽんぽんされて、おでこコツンってされて、バックハグまでされたのに、夢なん?


「そんなに夢やったのショックなん?笑」

「もうむり。学校行きたない。」

「そんなに?」

「せっかく彩に色々してもらえたのに!!」

「色々って?」

「頭ぽんぽんとか!夢とか…」


って、私はあほか。彩本人にこんなこと言うてどーすんねん


「…用意する」


用意をしようとベッドから起き上がると、彩に肩を押されてベッドに逆戻り


「さや、か?」

「学校頑張ったらご褒美あげるからな」

「〜っ!!」


むりむりむりむり!!
こんな、やって、うん、むり。

彩に押し倒されてんで
しかも、私の顔の横に片手をついて、もう片手は私の顎にあって。
いわゆる顎クイ…


やっぱ私今日死ぬかもしれへん!!


-END-



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