しちゃいました

□隠し事
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「なんかあった?」

「…なんで?」

「かお。」

「やっぱ名無しには隠し事できひんな」

「私に隠し事できると思ってたん?」


名無しを公園に呼び出したのに、言いたいことを伝えれず30分経った

その間なにも言わずに世間話を話してくれとった名無しも流石に気になったらしい


「さすが幼馴染やな」

「当たり前やん
彩のこと全部知っとる自信あるで」

「名無しが知らんことだってあるやろ」

「たしかに」


これから伝えることは名無しも絶対知らへんこと。


「あたしのこと嫌いになるかも」

「犯罪?」

「ちゃうわ」

「彩のこと嫌いになるわけないやろ」

「…嫌いにならんといて」

「ん、わかった」


名無しはあたしの頭を撫でながら優しい顔で微笑んだ


「あたし、名無しのこと、、」

「ん」

「ずっと好きやった」

「うん」


………ん?


「それだけ?」

「え、なにが?」

「名無しのこと好きやったんやで?」

「知ってるで」

「反応それだけなん?」

「逆に彩が言いたいことってそれだけなん?」

「え?」


え、あたしがおかしいん?
好きって言ってそんな反応されると思ってへんかったんやけど。


「私言ったやん、彩のこと知っとる自信あるって」

「うん」

「意味わかる?」

「わからへん」


それだけでわかるわけないやろ。
やっと好きって言えたのに…


「彩が私のこと好きなことくらいずっと前から知ってんで
小さい頃から一緒におるんやから、小さい変化ですぐわかるわ」

「え?」

「やから、彩に好きって言われても今更感あるし、やっと言うてくれたかぁって感じやねん」

「気付いてたん、?」

「当たり前やん」


そんなことで悩んでたん?って笑いながら言う名無し


「隠してるつもりやったん?」

「あたりまえやろ」

「言ったやん、私に隠し事できひんって」

「なんで気付いた時に言わへんかったん」

「私も女の子やろ」

「そりゃ女やろ」

「…女の子は言うてほしいねんで」


やられた、、


「あたしと付き合って」

「よろこんで」


1番の笑顔で答えた名無しにあたしは多分これから先も隠し事とかできひんのやろーな。


-END-



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