恋を2

□年下のおと...女の子
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「菜々せんぱーい」


廊下の向こうから走ってこっちに来る彩

あれから入学式の時にいろいろあった彩と仲良くなった


「菜々センパイ、今日部活休みやろ?
デート行こーや」


バスケ部のマネージャーをしとる私は中学からバスケをしとった彩が入部して必然的に絡むようになってん


「むり。予定ある。」

「なら、その予定キャンセルしてやぁ」

「先に約束したから無理やで?」

「あたしとの予定の方が大事や」


肩に手を回して距離をつめてくる彩


「なぁ、他の人に勘違いされるからやめてぇや」

「勘違いって?」

「私と彩が付き合っとるって」

「勘違いやなくてほんまのことやんか」


いやいや


「私は彩と付き合ってへんから」

「なら今から付き合う」

「いや、むりやから」

「なんで?」

「なんでも」

「なぁなんで?」


なんでなんでってなんで星人かっ!!


「もぉ、私行くから」

「ちょ、待ってや」


彩の手を払い除けて歩きはじめたのに、彩に腕をつかまれた


「授業、始まるで?」

「菜々センパイ、放課後下駄箱で待っとるから!」

「考えとく。」

「よっしゃ!」


るんるん気分で教室に帰っていった彩

チラッと腕時計を見ると授業の始まる1分前
教室まで急いで帰った

間に合わんくて、教室に入ったら先生に怒られた


「放課後、準備室に来なさい」

「はい。」

「菜々が遅刻って珍しいやん
なんかあったん?」


席につくと隣の席の愛菜が小声で話しかけてきた


「ちょっと…」

「あ、また彩と会っとったん!?」

「い、いや…」

「ふーん」


ニヤニヤしながら頷く愛菜


「授業、集中せんと先生に怒られるで」


愛菜に注意するとニコニコしながら前を向いた

別に彩にドキドキしたわけじゃない。
いきなり近づかれたからドキドキしただけやねん。

この時間彩のことが頭から離れんくて授業が全くはいってこんかった
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