恋を2

□たばことあいつ
1ページ/1ページ

「彩ちゃん、待ってや」

「ほんまついてくんなや」

「そんな傷だらけやのにほっとけるわけないやんか!」


学校帰り、前に喧嘩した相手に喧嘩をふっかけられて、ボコボコにしたのはしたけど、相手は5人やって、やられたりもした

そのまま家に帰ろうとしたらクラスの山田に見つかって手当するってついてきた

好きな人にこんな姿見られるとかカッコ悪すぎやろ…


「勝手にせぇ」


行っても聞かへん山田をほっといて家に帰った


「救急箱ぐらいあるやろ?」

「あるわけないやろ」

「彩ちゃんやって女の子なんやから、ちゃんと手当せんとあかんやろ」


そーいってカバンから絆創膏を出してあたしの口の横の傷に貼った山田


「もぉいいやろ、さっさ帰れ」

「彩ちゃん、それホンモノ?」


居心地が悪くてポケットからタバコをだして火をつけた


「せやけど」

「吸うん?」

「あかんの?」

「やって、未成年やで?」

「あんたに関係ないやろ」


タバコを加えて肺に煙を入れた


「帰らんの?」

「なんで吸うん?」

「は?」

「なんでタバコ吸うん?」

「別に」

「なら、やめーや」


パッとあたしの口からタバコを取った山田


「おい!」

「あっつ!!」

「はぁ…
こっちこい」


山田はタバコをグシャッと握ってしまい手のひらをやけどしたらしい

山田の手首を掴んで洗面台で水をあてた


「あんたアホやろ」

「ごめんな…」

「タバコやから熱いに決まっとるやろ」

「やんな…」

「わかったやろ、あたしに関わったらろくなことにならんで」


ちゃんと洗い流してタオルを渡してソファに戻った


「私、ろくなことにならんでもええで?」


タオルを持ってついてきた山田


「あんたおかしいんやないの?」

「好きな人とならろくなことにならんでもええって思うのが普通やろ」

「は?」


さらっと好きな人って言ったよな?


「あ、いや、ちゃうねん!!」

「いやいや」

「ほんまちゃうねん!」


顔を真っ赤にして否定する山田


「ふーん、好きやないんや」

「いや、そーでもないんやけど…」

「あたしのこと、好き?」

「…好き」

「あたしもあんたのこと好きやで」

「へ!?」

「はは、どっから声出してんねん笑」

「どっからって口からや!」

「山田」

「彩ちゃん?」

「彩って呼んだら付き合ってあげてもええで」

「ずいぶん上からやな」


付き合ってってストレートに言われへんあたしらしい告白やと思う


「ほら、付き合わへんの?」

「さ、彩…」

「あはは、真っ赤やん笑」

「うっさいわ!」

「そんなんで真っ赤になるんならこんなこともできひんな」


山田の頭に手を回してグッとひきよせた


「え、?」


山田のと触れた唇に熱が集まった


「さ、やかちゃん」

「彩、やろ?」

「さやか…」


呼び捨てにした山田にもう1度くちづけをした。


-END-

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ