恋を2

□出会いは突然
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「あ、あのっ…」

「え…?」


新学期の始まる前日、私服で学校に忍び込んで桜を見とったら上から変な声が聞こえた


「な、なにしてるんですか!?」

「猫助けたんやけど、下りられへんくて…」

「え?笑」


猫助けたら自分がおりられへんくなった?笑
そんな人まじでおるんや笑

てか、初めて見る顔やな
1年生なんかな?


「笑わんでや…」

「すまんすまん
ほら、助けたるからおいで」

「絶対落とさんでな…?」

「あたしを信じろって」


両手をその人に向けてあげると不安そうに飛びついてきた


「ほら、無事やったやろ?」

「ありがとぉ」

「ええって」

「ほんまありがとな
えーっと…」

「山本彩」

「山本先生、ありがと」

「先生…?」


あたし先生に見られとったん?
いや、たしかにしっかりしとるって言われるけど、先生って…
どっちか言うと同い年やろ


「てか、名前教えずに帰ってくんかい…」


その人の名前を聞くことも出来ず、次の日新学期が始まった


「席ついてー!」


教室について1年の時から同じクラスの岸野と話しとったら先生が入ってきた
そう言えば岸野が新しい担任になるって言うとったな


「新しくみんなの担任になった山田菜々です
みんなよろしくな」

「え、昨日の!?」


聞いたことある声やなって思っとったけど、顔を見てはっきりした
昨日助けた女の子やった。


「え…?
先生ちゃうかったん!?」

「あんたこそ生徒ちゃうかったんや…」


1年生かと思っとったんやけど、まさか担任やったとは…


「い、1年間よろしくお願いします」

「よろしくな、山田先生」


2人がこの先どうなるか誰にもわからへん


-END-

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