恋を2
□愛を失った私。
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「そろそろ帰る?」
「…せやな」
私たちが育った街に帰る車の中。
なんで、そろそろ別れ際やなって思う相手とドライブ行くねん
いつもはあっという間に感じるアクアラインも必要最低限の会話しかあらへん私たちには長く感じる
私の愛は羽根を失った鳥のように彩の心の中に飛んでいくことができひんくなった。
「窓、開けてええ?」
「あぁ、わりぃ」
アクアラインを通る時はいつも開けてくれとった窓。
今は私から言わな開けてくれへんくなったよな…
私は彩が開けてくた窓から入ってくる少し冷たい風を感じるだけ。
私の愛は行き場を失って、檻に閉じ込められたよう。
あなたの心は私じゃないほかの人に取られて私のものじゃなくなる日が来てしまった。
他にアクアラインを通る車はおらへんくて、話すことのあらへん私たちは一緒におるのに、それぞれ孤独感
「海ほたる、寄る?」
「寄らへん」
「やんな」
わざわざいつも寄っとったパーキングエリアに寄るか聞いてきたのは多分、彩なりの優しさ。
海ほたるでの思い出が蘇ってきて、目に溜まる涙。
私は愛を失って心の中で1人蹲る
彩の胸の中にもう私が存在することはあらへん。
飛び方を忘れた鳥のように蹲り、あなたの元へ飛んでいけへんから、このまま彩は離れていく。
「ありがとな」
「別に、危ないし」
「気をつけて帰ってな」
「おぅ、またな」
私を律儀に家まで送ってくれた彩はそのまま去ってった
私たちはもぉ会うことなんかあらへん。
-END-
書いてたやつが消えたので、改めて殴り書き…
前のはどこに消えたんだ。。