恋を2

□からかいはいかがですか?
1ページ/1ページ

「山田、帰らへんの??」

「んー傘忘れちゃってん」


外は雨。

教室には山田とあたしの他に残っとる人もおらへん


「ドジやん笑」

「せやね」


ニコッと微笑んだ山田。












なぜか山田を傘に入れて駅まで歩いとる。

てか、久しぶりに2人っきりやん


「山田って忘れっぽいよな」


肩が触れるたびに弾むあたしの心臓を隠すように話した


「ぽんこつって言いたいん?笑」

「ちゃうって」

「ふふ笑
やけど、忘れっぽいのは確かやなぁ」


山田が濡れへんように傘を傾けて肩が触れるか触れへんかの距離を保った


「今もど忘れしとることがあるんやけどさぁ」

「ど忘れ?」

「これってなんて言うんやっけ?」

「ん?」

「2人がひとつの傘に入っとるこの状況」

「ぁ、え…」

「んー?」

「あいあい、がさ…」

「ふふ
あと、あれも思い出されへん」

「な、に?」

「カップルが愛情表現で唇と唇をくっつけるやつ」

「なっ、!」

「やってみる?」

「ちょ、」


そー言いながら山田はあたしの首に腕をまわして近づいてきた


「彩ちゃんかわい」

「彩ちゃん言うな」


口を手で覆いキスされへんようにすると山田は笑って離れた


「雨止んだから先帰るな」

「あ、うん」

「また明日な」


水たまりをピシャンと跳ねて駅まで走った山田


-END-


からかい上手の高木さん見たことありますかー?
さやななにしか見えませんでした。笑

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ