恋を2

□ぴーとじぇーけー
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「菜々ちゃん、こーゆー時こそパーッと行こーや!」

「うん」


気を使ってくれたみるきーに連れられてカラオケやゲーセンに行った


「やば、今日まま帰ってくるの早いんやった」

「私もそろそろ帰らな」

「一人で大丈夫?」

「大丈夫やって
みるきーこそ大丈夫?」

「私はすぐやから大丈夫」

「ほんならまた明日な」


みるきーとわかれて帰路についた


「お姉さん、ちょっと手伝ってくれへん?」

「え?」


男の人に声をかけられて裏道に入った


「携帯落としちゃったんやけど、暗くて見えへんねん」

「どこら辺に落としたんですか?」

「ここらへんなんやけど
電話かけてみてくれへん?」


この人、さっきからどんどん奥に進んで行っとるよーな…


「ご、ごめんなさい
私、もう戻ります」

「えー困るんやけど」

「ぇ、」


いきなり腕を掴まれて、どんどん奥に連れていかれた


私、このままこの人に…

声を出したいのに出ーへんくて、、


「なにしてんねん!」

「ちっ、」

「きゃ」


ドンッと押されて倒れた私を置いてその人を追いかけたおまわりさん


もしかして、彩さん…?


「署まで同行願おうか
理由は、わかるよな?」

「はい」


その人はニヤッと笑ってポケットからナイフを取り出した


「彩さん!!」


彩さんに向けて振られたナイフを綺麗に避けた彩さんはそのままその人を投げて捕まえた


「ごめんなさい…」

「怪我は?
痛むところは?
なにもされてへん?」

「…はい」

「よかった」


眉毛を下げて安心したような顔をした彩さん


そっか、彩さんはこーなる前に守ろうとしてくれとったんや…

やのに、私言うこと聞かへんで


「ごめんなさい」

「なんで謝るん?」

「私、注意してくれたのにっ」

「ええよ、これが仕事やし
ちゃんと後悔も反省もしとる。
それでじゅうぶんやで、17歳の菜々ちゃん。」

「彩さん…」


ほな気をつけてなって一緒に来とったお巡りさんと帰っていった彩さん。


私、はよ大人になりたいな
彩さんの横に並んで歩けるような大人に。


-END-
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