恋を2

□勉強
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「家庭教師してくれる山本彩さん」

「よろしくな」

「お願いします…」


ままに紹介された山本彩さんは無愛想な顔で控えめに頭を下げた

ままの知り合いの人の娘さんらしく、私の成績がやばいから頼んだらしいねんけど、愛想無さすぎやろ…


「山田さんは苦手な教科とかある?」

「ぜんぶ、苦手です」

「…まじか」

「すみません。」


不安そうな顔で見てくる山本さん


「とりあえず、全教科一通りやるか」

「お願いします」


勉強嫌いやからしてきてへんかったんやけど、大学行きたいからしやんとあかんねんな…


「…理解できとる?」

「できてません」

「ふっ、」

「笑ったやろ!」

「そんな素直に言われると思ってへんかったわ」


なんや、笑えるんや。

頭ぽんぽんしながら笑う山本さんに心臓が少しだけドキドキしたけど、気のせいや


「ほんならゆっくり説明するから分からんところあったら言うてや」

「わかりました」


山本さんは丁寧に説明してくれて、今まで分からへんかったところを初めて理解出来た


「ありがとうございました」

「教えるのが仕事やからな」

「学校の先生より山本さんの方が分かりやすかったです」

「彩先生って呼んでや」

「さやか、せんせー…」

「ん、ほんならまた明日来るな」

「お願いします」


彩先生は全部の教科教えるのが上手くて、解くのが楽しいって初めて思えた
こんな人が教師になったらええのになぁ。
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