ゴッドイーター
□6話
2ページ/3ページ
「隙をみて撤退する!ソーマはウルフを担げ!今から戻れば間に合う!」
グォォォォォォ
黒いアラガミは黒い炎をリンドウ達に向かってはいた。
「クソッ、こんな攻撃をしたアラガミなんて見たことないぞ!」
「こいつ・・・!!」
「リンドウ!無理しないで下がって!」
見た事がない攻撃ばっかしてくるのでてこずる。
「おいて・・いって・よ・・わたし・・なんか・」
「お前は絶対しなせない」
リンドウ達が戦っている間、ウルフを抱えて下がろうとしたソーマは神機を逆手に持ち、ウルフを抱えて下がろうとした。
「ソーマ危ない!!」
サクヤの危険を訴える声が聞こえ、振り向くとそこにはアラガミの前足がソーマ達にせまっていた。
その攻撃を思いっきりくらい壁に吹き飛ばされる。
「くっ・・・」
吹き飛ばされて、壁にぶち当たった反動で身動きができない。それを見たアラガミはリンドウ達からソーマ達の方にターゲットをかえソーマ達に最後のとどめを刺そうと前足で攻撃をしようとした。
「(もう無理なのか!!)」
ソーマはウルフを守るように抱きしめ目をつぶった。
しかし、いつにたっても攻撃がこない。目をあけるとそこにはギリギリで攻撃が止まっていた。
「えっ、なんで・・・」
「攻撃が止まった?」
アラガミが少し唸った後、アラガミから声が聞こえた。
『ウ・・ルフ・・』
それはウルフにとってとても懐かしい声だった。
「!?・・は・じめ・せん・・ぱ・・い?」
『ウ・・ルフ・・』
リンドウもアラガミから聞こえる声の主に気づいたのかアラガミを見る。
「一なのか!?」
『リンドウ・・・にげ・・ろ』
「でも・・・!!」
『逃げてくれ・・・俺はお前達を・・・殺したくない』
リンドウは顔をしかめたが、
「・・・撤退するぞ!」
隊長の仕事を優先し、撤退することに決断した。
「先輩・・・!!」
ウルフは薄れる意識の中、空を飛んでいくアラガミの姿をした先輩をみていた。
その背中はとても悲しそう見えたのだった。