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□少女は真夏に
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3年になって陸上部を引退してからというもの、私は保健室に入り浸っている。


それというのも1ヶ月前から養護教諭の先生が産休に入って、「松井玲奈」ちゃんって言う先生が来たから。


「玲奈ちゃん、おはよーっ!!」


「おはよう、松井さん」


「もう珠理奈でいいっていってんじゃ〜
ん。私たち同じ松井なんだし。」


「...うん。じゅっ珠理奈。あっ、お茶飲む?」


「うんっっ!!」



玲奈ちゃんとは赴任当日に職員室に案内してから仲良くなったんだけど、それと同時に私は彼女に一目惚れしてしまった。


会いたいがために保健室に来ては白衣を着た後ろ姿を無意識に目で追ってしまう。


両手にマグカップを持って私の居るソファーの隣に腰掛けた。


「そういえば顧問の先生に聞いたんだけど、大学では陸上やらないんだって?」


そういいながらマグカップを手渡される。


「ありがと♪大学では違う事に興味あるから陸上はもういいんだ!」


「そうなんだ。向いてるから勿体ない気もするけど、やりたい事あるならしょうがないね。」


「そぉお、しょうがない!しょうがない!」


手に持ったマグカップを机に置いてベッドに潜り込む。


「玲奈ちゃん授業始まるまで寝かせて!!あと、誰か来てもここにいるって内緒だよー」


「あっこら!...もうしょうがないなぁ笑。良令のチャイムなるまでに教室戻んだからね!」
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