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□眼差し
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漫画研究部と美術部を掛け持ちしている私は放課後、大抵は美術室に居る。
そんな私を訊ねてくるのは、決まってあいつしかいない。
「あーいりっ!」
「おお、どうしたちゅり?」
同じクラスの高柳明音である。
「あたしたち友達だよね?」
「どうした、その前振り。」
「良いから!ねえ、友達でしょ?」
いつになく面倒くさいな・・・
「お、おぉ」
「あたし、珠理奈さんに告白する!」
「マジか!!」
ずっと好き好き言ってたけど、やっと告白する気になったのか。
関心。関心。
「それでぇ!」
「うん?」
「一緒についてきてくれない??」
「え、えええー、やだよぉ。
そうゆうのは一人の方が良いって。」
「決心が揺るがないように見張ってて〜 お願い〜」
ひとに告白するところ見張ってろですと?
「やだよ〜。。。」
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結局、押し切られてしまう私。
意思が弱いぞ、くそーーーーーー。