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□バンジー宣言
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ある晴れた日の古柳の休日のお話。
「ねぇ、愛李?」
「え"ぇ…なんだよォ」
「私のこと好き?」
「だから…なんなんだよォ」
「わ〜た〜しを好き〜だったら〜♪」
「まさか、この場でその歌を歌うか…」
「分かってるなら、今すぐここから飛びなさぁーいっ!!」
私達がいる場所は地上100mの橋の上。
日本一高いバンジージャンプの聖地に来ています。
偶然2人とも近くに来ていて、せっかくだから日本一のバンジーを見に行こうということになり現在に至る。
しかし、なぜ飛ぶことになったのやら…
「愛李なら大丈夫だよ。バンジー宣言のPVで普通に飛んでたじゃん!」
「ちょっ、高さが違いすぎるでしょ!あの時は50mも無かったから!」
「50mも100mも変わんないって!」
「2倍はかなり変わると思うよ?」
「これやれば卒業後の威勢も着くと思うよ〜!」
「いや、私もう卒業してるし!」
「あれ?もう卒業してたっけ?この前もメンバーのブログ出てなかった?ジャンケン大会にもチビあいりん居たし!」
「それは私であって私でない!」
「じゃあしょうがない、どうしても飛べないならお化け屋敷でもいいよ?」
「いや、そっちの方が嫌だから!!」
「じゃあ、飛ぶ?」
「それなら…飛ぶ」
「おぉーよっしゃいくぞー!!」
「そのかわり!」
「へ?」
「鳥なんだからちゅりも飛べよ!!」
「私、高所恐怖症だもん」
「バンジーやってみたいって貴方が言ってたの私はしっかりと覚えてるから。」
「うふふ、覚えとった?笑」
私達は2人で色違いのツナギに着替えてジャンプ台に向かう。
SKE卒業したのになぜこんな番組の企画のようなことするのか…私イラストレーターなんだけど。
まぁ、こうゆうの…嫌いじゃない?
言い出した本人は隣で涙浮かべながら、ちょいちょい素がでて訛りが酷くなる。
まぁ、ちゅりらしいよねww
気合い入れながら叫びつつ、小さく震えるちゅりを安心させるべく古川が先に飛ぶことに。
いつもヘタレな私もこんな時くらい根性みせてやりますとも。
といいつつ、この高さはさすがに緊張と恐怖が私を不思議と笑顔にさせる。
知らない人がみたら余裕な様に見えてるんだろうか。
でも、恋人からの無茶振りに応えるのも嫌いじゃない!
むしろ好物なドM古川でした。
両手を頭の後ろに組んで宙を舞う。
ロープにぶら下がり、地上に無事ついてちゅりが来るのを見上げて待っていると数10分後、無事に飛ぶことができた。
本当に負けず嫌いで、高い所が怖いのに無理して飛んだから降りて来ても号泣してた。
笑っちゃいけないけど、何だかとても可愛くて柄にもなくハグした。
決して口には出さないけれど笑。