第二章

□24.過去の憎しみ
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シュッ シュッ ダンッダンッ



二発カブトに避けれる攻撃をいれ、その後に避けることの出来ない攻撃を放つ
カブトはそれを腕で流しながらガードし、攻撃に入る




シュッ ダンッダンッダンッ




避けながら攻撃を受け流す裕巳




「体術は…苦手かいっ!?」




ダンッダンッ!





「まだ二発しか触れてないのに…流石ですね…!」




シュッダンッダンッ





立ち合いの中、言葉を交わす二人





「僕はどちらかと言えば接近戦が得意だからねっ…!」




タンッ…バシュッ!





まだ二人共決め手となる攻撃を入れられない





「そうですか…でしたらっ!
良い先生と稽古させて頂いてる訳ですね!」




バシュッ





「…………。」





「…カブトさん?」





拳を交えながらカブトの口が閉じたので裕巳はカブトの名を口にする





「裕巳、君はどうすれば争いがなくなると思う?」




「えー?」




「……。」




「そうですね…皆が互いを許し合って…想い合って…そうするばーー。」





カブトは静かに裕巳の言葉を遮る




「僕のこの”カブト“と言う名前は幼少の頃ある人から貰ったギフトでね。」





「え…ご両親は…。」




「知らないんだよ、自分の本当の名前、本当の親、里さえも。」





「…………。」




カブトは目の前の悲しそうな表情を見てニヤリと口角を上げる




「その人が僕にとって全てになった…。
ーー君みたいな忍に殺されるまではねっ‼」




「ーーーー!!」




カブトが突然繰り出したチャクラ解剖刀に裕巳は大きく後ろに跳び上がる




心臓を狙った一撃だった




裕巳はカブトの殺気のこもった一撃にも驚いたが、その言葉にも驚愕した




「カブトさん!?」




ザッザッ…と裕巳に近付くカブト





「僕は幼少の頃木の葉の者に拾われ、忍になり、スパイとして働かされていた…。
僕は僕を拾ってくれたマザーの役に立ちたかった、でもね、ある日僕はマザーの命を奪ってしまった…。
罠に嵌められてね、木の葉の連中は自分達の都合でスパイに育てておいて、その能力が怖くなって僕とマザーを殺し合わせたのさ。
…どこかで聞いたような話じゃないかい?」




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