世界が違う
□再び手にしたモノ
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初めての防衛任務に着いた新米のＢ級チーム
男性攻撃手で弧月使いの高梨光汰をリーダーに
女性攻撃手で弧月使いの藤本直美
男性射手の竹林鼓太郎
男性狙撃手でイーグレット使いの森久和利
オペレーターの木村海璃と５人１チーム
バランスのいいチームのため連携に力を注ぎ、個々の能力は少し抑え気味
通っていた幼稚園、小学校、中学校も全てが同じなため
もう５人は意思疎通すらも出来ているレベル
５人同時に入隊し、戦闘員の４人はほぼ同じ日にＢ級へ
すぐさまチームを組み、今日でまだ１ヶ月
上層部や同僚等の期待が募るばかりで彼らは緊張が解けていないでいた
高梨「海璃、門の方はどうだ？」
木村【今のところはないらしい。今日は大人しいって上層部の人が言ってたよ】
今日は門の発生が少ない
だが彼らに油断するだけの気持ちの余裕はなく
視界は狭くなる
そんな中、彼らを見守る影が１つ
？「固いなー、もう少し力を抜かんとな」
影は見守るだけで何もしない
見る事だけが今の仕事
門が発生し、出て来たのはバムスター３体とバンダー２体とモールモッドが５体
初の任務でこれだけの数を相手するのは骨の折れる事だ
高梨「バムスターは捕獲用のトリオン兵だ！移動速度が速いモールモッドを優先に叩いて、次にバンダーだ」
「「「了解！！」」」
チームリーダーである高梨は移動速度が高いモールモッドに狙いを絞る
住民等を捕獲する捕獲型のトリオン兵バムスターは移動速度も遅く、捕まる事しかできない
バンダーは攻撃もしてくるために注意を逸らす作戦だ
藤本「やぁぁっ！！」
モールモッドの２本の鎌を切り落とし、１体目の討伐を確認すると
狙撃手森久が静かにモールモッドの目を仕留め２体目を確認
竹林はバンダーにちょっかいを出しつつ、他３人のアシストをしているために討伐報告はあまり上がらず
高梨が２体のモールモッドの討伐に成功し
残り１体は狙撃手森久が静かに貰って行った
高梨「直美！あまり前に出るな！」
藤本「ごめん！」
高梨「和利、バムスターを仕留めてくれ」
森久【期待するなよ】
高梨「鼓太郎は俺と直美の援護をしてくれ」
竹林「分かった」
チームリーダーの高梨は戦闘経験はそこまでないものの、周りを見る目は誰よりも優れ
状況判断等も的確でスピードもある、だが
高梨「くっ！」
藤本「光汰！」
高梨「大丈夫だ！」
小さい頃からよく病気に掛かっていたため運動神経があまり優れておらず、戦闘隊員としてはギリギリ
だがそれは持ち前の観察眼で見極めた相手の次の行動を予測する事が出来るために一難避けている訳だ
２体のバンダーが高梨と藤本の同時で倒れ、別の場所では森久がバムスターを１体仕留めたと報告が入る
戦闘中にバムスターは市街地に向かって進行し、狙撃手１人が抑えている状況だ
だがここで最悪な事態が起こる
木村【大変、光汰！】
高梨「どうした！」
森久【警戒区域内に子供がいる！俺の後ろだ】
「「「！！！」」」
森久の言葉に戦闘隊員の３人は顔を歪め移動を開始する
高梨「直美、グラスホッパーで先に向かえ！」
藤本「了解！」
高梨にも設定されているオプションだが、彼はまだ満足にそれが使えない
そのため藤本だけが先に走る
見えた先には幼稚園児の姉妹が見える
どうやら２人にはあの巨体であるバムスターの姿がハッキリを見えているようで
腰を抜かしてその場から逃げられず泣いている
藤本「倒れろぉー！！」
藤本の叫び声は虚しくも弧月が折れる
藤本は武器の扱い方にまだ慣れてないため、弧月が変に折れる事が多々ある
そして一度折れてしまった時、藤本は見にパニック状態へとなり弧月を修復すると言う思考が備わっていない
森久【直美！落ち着け！弧月を修復するんだ！】
そのセリフが聞こえた時にはもう遅い
姉妹の前には２体のバムスターが立ち並び、藤本はその間で両腕を広げている
高梨も木村もまだ追いつけず、木村の援護射撃では姉妹も傷つけてしまう恐れがあるために撃てない
森久は慎重にもう１体のバムスターを討伐するも、もう１体は頭を下げ、大きな口を広げる
藤本「ひ、ひぃぃっ...！」
目から涙を零しながら、姉妹を抱きしめ
見れないようにする
そして
？「よー頑張ったのう。あとは任せてもええよ」
「「「「！！！」」」」
高梨達の視点からは何が起こったのかハッキリと分からない
だが瞬きをした後には、もうバムスターは縦に真っ二つにされ
藤本は急に差し込んだ光に顔を驚き
藤本「あな、たは...」
あの日、第一次大規模侵攻があった時も彼らは五人で行動していた
そして今みたいにバムスターに周りを囲まれた時
一瞬で景色が変わったのを覚えて居た
それを行った人物は
長い水色の髪を後頭部で１つに纏め、青緑色のジャージとポケットが沢山ついている黒いズボンに黒いブーツ
そして腰には二本の弧月を持っていたのを思い出し、フラッシュバックする