ただの冒険

□魔晶石とマンドラ
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ハンター試験に合格し、晴れてハンターとなっての生活が始まって数日が経った

ジョーは既に仕事へ向かい、僕も仕事が終わったので街の中をぶらぶらと散策していた

今まで行った事のない所へ行こうと街の中でも足を遠くまで運ぶと、いつの間にかフィールドへ出ていた

まあ、それもいいだろうと思い、そのまま進んで行くと小さな一軒家?と言うよりも小さな館が見えた

一階建ての小さな館には何が潜んでいるのか分からないから、そのまま扉を開けて中に入る

『ごめんください』

大きな声で言っても何も物音が聞こえず、何かの気配はあるのもも姿は見えなかった

怪しい館と言うよりも、中はどちらかと言えば図書館に近い感じだった

色々な本が棚に綺麗に並べられており、中でも女神様の本や「魔晶石」と呼ばれる物が多かった

『魔晶石?』

また初めて聞く言葉だな

本によると魔晶石は何かの効果を与える物と書いてあるが、その効果が書かれていない

本を棚に戻して奥に進んだ行くと

『......』

なんだあれは?

人のサイズはある全身金色のひょうたんに目と口が付いている

そして、ソイツはデスクに向かって何か仕事をしているようだ

頭から二枚の金色の若葉が出ている

本当になんだ、あの生き物?モンスター?は?

???「......おや?お客さんなんて、100年ぶりどら」

どら?

???「ようこそ。ここはマンドラの館」

マンドラの館?

マンドラキング「そして僕がマンドラキングどら!」

マンドラキング?

ツッコミが多すぎる

まあ、いいか

此処はマンドラの館と呼ばれている建物だと言うのが分かった

さらにあそこにいつ金ぴか、じゃない、マンドラキングがこの館の主なのだろう

「どら」には、よし、放置だ

マンドラキング「僕は世界中の魔晶石を集めているどら」

『へ〜』

マンドラキング「もし、僕に魔晶石をくれたら、かわりに強力な武器や防具をあげるどら!」

つまりは交換か、と言うか魔晶石とはなんだろうか?

実物をみた事がないから分からないや

マンドラキング「どら?おぬし、魔晶石を持っているな?」

『え?』

マンドラキング「欲しいどら!」

欲しいと言われても、どれが魔晶石なのか分からない

魔晶「石」と書かれてあるくらいだから、石なのだろう

そう言えば、時々報酬の中に石が入っていたような...

持っている鞄を開けて中身を確認すると10個ほど持っていた

『これ、かな?』

デスクの上に置くと、マンドラキングは嬉しそうに椅子の上で飛び跳ねた

マンドラキング「それどら!」

『じゃあ、武器と交換してくれるかな?』

マンドラキング「魔晶石5個と武器が1個交換どら!」

『分かった』

まあ、強力な武器を手に入れるために魔晶石を5個あげるのは仕方がないだろう

マンドラキングは体に力を入れると、口からピンク色の球を吐き出した

『......』

マンドラキング「どんな武器なのかは開けてからのおたのしみどら!」

いや、その前にあまり触れたくないような...

マンドラキング「どうしたどら?」

『あ、いや、何でもないよ』

デスクの上に置かれた球に触れると、卵から孵ったような音と強い光が辺りを照らした

マンドラキング「それは封神錘アクアリムトーチどら!」

ロッド?いや、杖に分類する武器なのか

どちらにしろ、ファイターの自分では使えない武器だ

当たりかハズレかと聞かれれば、うーん、今はハズレっぽ?

マンドラキング「ジョブ転職が出来ればこれが使えるどら」

『ジョブ転職、ね』

確かに、これから一人で街の外に出る事は多くなるだろう

そのためには短時間で複数の敵を処理が出来るようにならなければ

そう考えれば魔法で複数の相手にダメージを与える事も大切だな

『うん、兎に角ありがとう。マンドラキング』

マンドラキング「こっちこそありがとうどら!また見つけたら持ってきてほしいどら!」

『分かった』

マンドラの館から出ると、外は薄暗かった

結構な時間を中で過ごしたいたのだな

あたし武器を手に持ち、街へと帰る

街へと帰って調べれば、この武器は「天錘(てんすい)」と呼ばれる種類で

プリースト、ビショップ、ネクロマンサーと言う三つの職業が使える武器みたいだ

まあ、これも良いかもしれない

転職の資格はまだ先であるから、部屋のクローゼットの中にしまっておこう






ガブリンソウ再び
 

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