世界が違う

□入隊者
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空閑は玉狛のリビングに飾ってある1枚の写真を見ていた

そこには林藤支部長とその林藤の腕の中にいる赤ん坊の陽太郎に小さい木崎と小南と迅

そして時々見かける3匹の猫と水色の長髪が特徴的な知らない人が立っていた

空閑「栞ちゃん、この写真は?」

宇佐美「あー、なんかボスが「記念に」ってこの場所を買い取ってから毎年春に集合写真を取るの。4枚あるはずだし、もうすぐで5枚目が飾られるね」

空閑「ほー、じゃあ、この人は?」

空閑は1番左にある古い写真を手に取り

テーブルで昼食を共にしていた三雲や雨取に見せる様にして戻った

宇佐美「うーん、私は知らないな。前に聞いた事けど、うまくはぐらかされてね。それ以来、なんか「触れちゃいけないなー」と思って聞いてないんだ」

宇佐美のその発言に、次のサンドイッチに手を伸ばした三雲の動作は止まり、手をひっこめた

三雲「その人は、何処に?」

宇佐美「迅さんの話だと、近界に行ったとか近界民に攫われたとか言ってたな」

空閑「ふむ、結構あやふやだな」

雨取「じゃあ、その人は今はいないんですね」

?「そうだよ」

「「「「!!」」」」

急に聞こえた声に4人は肩を大きく震わせ、その声の主を探すように視線を動かす

そこにはリビングの扉を開け、片手にはぼんち揚げの袋を持った迅の姿だった

迅「その人は白川氷月さん。俺や太刀川さん、風間さんが今でも憧れているボーダー戦闘員。ボーダー設立時に関係し、今では一番古い戦闘員だよ」

少し早めの口調でいつもヘラヘラとしている表情が消えた



ボーダー本部が完成し、三門市の真ん中には大きな四角い建物ができていた

本部の外も中もトリオンを使っているために壊れても最低限度の修復なら一瞬で可能だ

本部が完成した事により、次にボーダーは人員確保のために隊員はまた時間を割いていた

学校に通っている玉狛の3人以外でのフリーは今のところ氷月だけであり

町を歩き回っては広告配りのような仕事していた

本部が出来上がって1週間

入隊テストに受かった最初の戦闘員が集まった

太刀川「あ、白川さん!」

『なんじゃ、本当に来たんかガキンチョ3号』

忍田本部長の挨拶が終わり、本部の中をぐるりと案内を受けた入隊員

午後から始まる訓練のために休憩をしていた

氷月は今後活躍する子達を見ようと、今日は本部に訪れていた所

休憩中の太刀川に捕まったのであった

太刀川「てか、俺が3号って事は他にもいるの?」

『おん、そうじゃよ。じゃが今ソイツらは防衛任務で本部におらん。午後3時に帰ってくると思うぞよ』

太刀川「強い?」

『そりゃお前さんに比べたら圧倒的に強いぞよ。トリオン体にも慣れておるし、それなりの戦場は渡り歩いたからな』

入隊したばかりの太刀川が本部1位の氷月に声を掛け話が盛り上がっている

他の入隊員はそうとも知らず周りに集まって来る

『午後からの訓練は何をするのか聞いておるのか?』

太刀川「もしかして、午後の担当って白川さん?」

『半分正解じゃが、半分不正解じゃ。我も今日の午後に呼ばれておるから、多分関係しとると思う』

太刀川「俺に手解きしてよ!」

『ん?面倒じゃから嫌じゃ』

ヘラヘラとした笑みで氷月が言うも太刀川は引く事を知らず、まだまだと詰めて来る

忍田「白川」

『ぬ?忍田さんじゃな。じゃあの太刀川。他の皆も午後の訓練がんばるんじゃぞ』

そう言い残して氷月を呼んだ忍田の所へ行ってしまった



午後からの訓練では実際の事を想定し、訓練室に現れた小型の近界民(トリオン兵)を相手にしていた

手本として氷月が実際のサイズで相手にするも

氷月の動きが速すぎると説明にもならず、結局は本人達がやった方が速いと言う事もあり

相手の急所とトリオンの使い方を学ばせた

【太刀川、記録10.56】

初めてのトリオン体と武器の使用で10秒は速すぎると思った

生身の身体能力がいくら強化されているとは言え、障害物も何もない所でこれだけ動けるのであれば何も問題はない

それは素人が誰しも思った事でその映像を見ていた忍田や氷月は目を細めた

忍田「素質があるな。育てればもっと上に行ける」

そうして忍田は太刀川を弟子を取り、それを横目で見ていた氷月はクスリと微笑むのであった



後日、学校の方から「登校しない」と苦情を受けたのはまた別の日だ
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