世界が違う

□入隊者
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白川sid



入隊員が少しずつ様になっていく姿を見守っていた

特にする事もないければ、玉狛でのんびりと猫と生活をする

だが、今日は緊急会議のために本部へ迅とともに来ていた

『来たぞよ』

本部に入って迅と別れ、我は1人会議室へ

会議開始5分間に部屋へと入り込めば久しぶりに見る3人さんも同席していた

ボーダー本部開発室長の鬼怒田

ボーダー本部メディア対策室長の根付

ボーダー本部外務・営業部長の唐沢

何時も通りと言っちゃそうだが、中々顔を合わせる事はない

城戸「鬼怒田」

鬼怒田「はい」

説明が始まり、簡単に説明するのであれば

新しいオプショントリガーの試験運転だ

そのためには戦闘にかなり優れた人材が必要で、すぐにでも実践をしてほしいとの事

木崎、迅、小南、我と名前が上がるものの

我以外の3人は今の新しいトリガーへと変わり、今まで通り旧時代のトリガーを使っているのは我1人

新しいトリガーに変えた3人もそのトリオン体にまだ慣れていないために消去法で我が選ばれた

旧型のトリガーホルダーはとにかく小さく、持ち運びやすさを重視するために作られ

そのホルダー内に設定するチップのサイズはかなり大きく

今のトリガーに使われているサイズの倍はあったために最大4つまでしか入らなかった

本部が完成する前、それこそ大規模侵攻が来る前に鬼怒田が新型トリガーの開発に成功したが

量も少なく試験段階であったために使用は出来なかった

もし人数が少なくとも被害を押さえる方法があるとすればトリガー内のチップを増やし

あらゆる戦い方と戦術の幅を増やすという手段が採用された

そして入隊員とこれからの未来を支えるであろう古株の3人に渡したと言う事だ

『これが「バッグワーム」』

トリガーを起動し、鬼怒田によって新しく(シールドを1つ抜かれ)入ったオプショントリガーを発動させた

肩から腰までの全体を覆う老緑色のマント

フードも付いているために隠密性はかなりいいだろう

鬼怒田「発動中はトリオンを消費するが、レーダーからの探索が出来んくなる」

『なるほど、便利じゃな』

鬼怒田「だが、まだ開発段階でな、時々レーダーに映ってしまう課題がある。そのためにお前には実験台になってもらう」

『言葉は気に入らんが、まあ未来のためじゃし。我はええよ。お前さんらの「実験台」になってもな』

鬼怒田「生意気なヤツめ」

と会議は終わりを告げた



『お、ガキンチョ1号と3号』

迅「(白川さん)」

太刀川「白川さん」

バッグワームを展開させたまま基地内をうろつき、対戦ブースへと顔を出せば

休憩中なのか、ソファーで仲良く座る2人を見つけた

太刀川「なんですか?それ」

珍しく敬語の太刀川は我のマントを指さして疑問符を浮かべる

『今度新しく開発された「バッグワーム」って言うオプショントリガーさ』

太刀川「マジ!?」

トリガーの事を聞くと目を輝かせるのは、自分の持っている戦術の幅が広がるからだとか

ほんと、コイツは戦闘狂だな

『じゃがまだ試験運転でな、我がその実験台となっておるんよ』

太刀川「どんな効果があるんですか!?」

『それはまだ教えられんな。鬼怒田さんからメッチャ言われた』

太刀川「鬼怒田さんのケチ」

『ほうほう、本人と師匠にそう言っといてやるぞよ。てか、ガキンチョ3号。忍田本部長が呼んじょったぞ』

太刀川「げ...」

忍田本部長の名前を出せば、先ほどまで元気だったのに

そしてトリオン体なのに青い顔をして視線をそらした

迅「(また何かしたんですね〜、太刀川さん)」

その様子を見ていた迅はニヤニヤと紙に男性にしてみれば少し綺麗な字を並べて太刀川に見せた

『どうせまた学校でもサボったんじゃろ?』

太刀川「なんでそれを...!」

と言えば、我の背後から凄まじく鋭い視線が突き刺さる

その視線は後ろを向かなくても分かり、太刀川はトリオン体にも関わらず冷や汗をかき始めた

『ほれほれ、逝って来い』

太刀川「字!字が違う!字が違うよ!!」

そう言いながらソファーの上から飛び降り、この逃げ場のない部屋を走る

忍田「まてっ!慶!!」

そして背後からの視線が外れれば忍田本部長さんは逃げた弟子を追いかけるべくすぐさまトリオン体となり走り出した

『今日も元気じゃのう』

迅「(白川さん、おばさん臭い言い方に聞こえる)」

『ぬ?まあ確かに、お前さんと比べれば我はババアじゃな』
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