ドンドンドドドン四天宝寺!!

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ブー...ブー...

キーンコーンカーンコーン...




カーディガンのポッケから伝わる振動と聞こえてきたチャイムであたしの意識は浮上したようだ。


顔を上げて教室前面の壁についている時計を見る。


時刻は12:45。


確か教室に入ったのが10:45、3限目の始まりだったから、3限と4限ずっと寝っぱなしだったのかあたしは。

なんだがデコが痛いし。

多分頬杖をついてて、寝てる間に頭がずり落ちて机にぶったんだろうな。前もよくやってたらしいしな。同じクラスだった胡散臭い伊達メガネもっさり野郎が言ってたし。




今から昼休憩なのか、あたりからはおいしそうなお弁当の匂いがする。


お腹空いたなぁ...。

左手でカバンを探ってお弁当を出しながら、右手でスマホのディスプレイを表示する。


《新着メール48件》
《不在着信17件》


...はぁ!!!???

多くね!?

着歴を見てみると知った名前ばかりだ。
いやいや、お前らこの2時間でどんだけ連絡入れてきてんのさ...。



「名字さん、起きたん?」

急に名字を呼ばれて右側を見る。

えーと、たしか白石君っつったっけ。
意識しないようにしていたけれど、姿を見てしまったためにやっぱり意識してしまう。








...リア充オーラを。







なんていうか、キラキラしてる。
顔はイケメンだし、なんか雰囲気がキラキラしてる。
とにかくキラキラしてる。
周りの子たちも、廊下を歩いている子たちもキャーキャー言ってる。もちろん全員女子。


前の学校にもいたが、あいつはなんつーか...キラキラっつーかギラギラっつーかバックにバラの花が見えたというか...。


とにかくモテオーラ、リア充オーラを放ってるわけだよ。








...滅んでくれないかな。










物騒なことを考えつつ

『あー、うん。今起きたや。』

とだけ返事をして、ガタっと席を立つ。

「ふぉっふぁひふん?」

白石君の前で弁当を食べていた金髪男子がすごいスピードで弁当をかきこみながら聞いてくるが、しゃべるか食べるかどっちかにしてくれないだろうか。
なんて言ってるかわかんねぇよ。

「ちょ、謙也汚い!!!食うかしゃべるかどっちかにせいや!!」

白石君が怒っているのに背を向けて、あたしは弁当を持って人気のないところに移動することにした。
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