短編集

□おやすみ、私の愛し子
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 生まれたばかりの私は、直ぐにハリーに声をかけた。

 ハリーは突然に聞こえた声に驚いていたけれど、私はハリーの味方で、ハリーの中にいるのだと伝えると、ハリーは最初は戸惑いながらも嬉しそうに笑ってくれた。

 ハリーは私に、レネという名前をつけてくれた。


 そして、私は私が生まれてから、ハリーとずっと一緒にいた。

 11歳の時にホグワーツ魔法学校からきた入学許可証が来たのをきっかけに動き出したハリーの運命は、ハリーに沢山のものをくれた。

 それまで友達のいなかったハリーに友達やロンやハーマイオニーという親友をくれたし、沢山の冒険や楽しい思い出を生んでくれた。

 何より、ハリーが以前よりよく笑うようになった。


 ロンやハーマイオニーたちと楽しそうに笑うハリーをハリーの中で見ながら、その暖かで幸せな気持ちをハリーと一緒に感じていた。

 このまま、ハリーが笑っていられる明日を歩むことを強く願った。

 私がいらなくなるくらい、ハリーが素敵な未来を迎えることを祈った。


 ーーなのに、どうして。
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