学校の夢

□転校
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「それじゃあ、頑張ってね」
1年C組の教室のドアの前で、お母さんが言った。私が頷くと、お母さんはほっとした顔で、去っていった。
すると、教室から男の人の声が聞こえてくる。
「今日は転校生がいます」
教室がざわめく。私は自分の心臓の鼓動が速くなるのを感じた。
「入ってきてください」
教室が静まりかえる。私はドアに手をかけ、開けた。ばくばくの緊張感の中、前へ出て、黒板に自分の名前を長いチョークで書く。緊張しているから、字がガタガタになる。だから勿論自己紹介も…
「竹中葵…で、でス!よろしくお願いしマス!」
やっぱり…声が裏返った;
勿論、教室は笑いで包まれるわけで。先生はこほんと咳払いをした。
「それでは竹中さん、一番後ろのあそこの席に座ってください」
「は、はい…」
葵は、1つ空いている窓の側の席に座った。
「皆さん、仲良くするように」
「はーい」
朝から私のテンションが駄々下がりだった

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