短編

□告白
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「名無しさん、好きです」
「えっ、悟飯君…」
「僕と…付き合ってくれませんか」
「悟飯君…俺は…」








「悟飯ちゃーん!起きるだよー!」


ピピピピピ、という目覚まし時計の音と、お母さんの声で僕は目を覚ました。
何だ…夢だったのか…。
それに、名無しさんの答えも聞けずに夢は終わってしまった。


「兄ちゃんおはよう」
「おはよう、悟天」
「珍しいなあ、おめぇが寝坊するだなんて…」
「す、すみません」


僕はオレンジスターハイスクールという学校に通っている。
昔から学者になりたくて、毎日勉強に励んでいるんだけれど…。


「あっ、チチ。名無しが今日此処に来るってよ」
「!」


ガタッ
僕は思わず席を立ち上がってしまった。


「?悟飯ちゃん、どうしただ?」
「あ…い、いえ…何でもないです」


名無しさん。夢に出てきた、僕の好きな人。
その人が、今日、此処にやってくる…。嬉しい!


「お父さん、それほんとー!?」
「ああ、何か食いもん持ってくるってよ」
「いつも悪いなあ、名無しさにはいつも迷惑をかけるだ」
「名無しお兄ちゃんと遊びたいなあー」


名無しさんはお母さんやお父さん、悟天に(勿論僕も…)好かれている。
いや、ほとんどの人が(僕が知っている人たちの中で)名無しさんと仲が良い。


「悟飯ちゃん!早く食うだ、学校に遅れるだよ!」
「あっ、は、はい!」


名無しさんに、好きだって言うんだ。今日こそ…。
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