短編

□悟空と!
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「名無しは〜オラの〜よ〜め〜」
「……悟空、その歌やめてよ、センスないよ」
「えーっ、そうかあ?」

暖かい日差しを浴びながら、木の下でゆったりとくつろぐ。
悟空の膝の上に乗りながら、悟空のセンスのない歌に思わずツッコミ。

「おめぇってさ、ホントいろんなヤツに好かれるよな!」
「そんなことないけど…」
「だってよぉ、ブルマもチチもベジータも悟飯もピッコロもクリリンもヤムチャも天津飯も餃子も18号も「長い」…おめぇが好きなんだってよー!」
「いやいや…俺そんなにモテモテじゃないし」
「でも、名無しはオラのもんだ」

ぎゅう、と強く抱きしめて、悟空は後ろから名無しの腹に腕を回す。

「じゃあ、悟空は俺のものでいいんだよね?」
「おう!」
「…はあ、悟空ったら」

ちゅっちゅと何度もキスをしてくる悟空に、照れながら苦笑。

「なあ、オラ、名無しと「でーと」っちゅうもんしてぇんだけど…」
「えっ、勿論いいけど…修行はいいの?」
「修行よりも、名無しのほうが大事だからな!」
「…そ、そっか。俺も悟空が何よりも大事だよ」

悟空のほうへ身体を向けると、額にキスを落とした。
悟空は少しきょとんとしたあと、にっこり笑って名無しの唇に自分のを重ねた。

「!」

短いキスが終わると悟空は「へへへっ」と顔を赤くして笑った。

「なあ、名無し」
「ん?なに?」
「…いや、やっぱ何でもねえ」
「あはは、何それ」
「名無しのこと好きすぎておかしくなっちまいそうだ」
「…そういいながら服脱がせようとしないでよ」
「えーっ、えっちすんの嫌か?」
「……そういうわけじゃないけど、場所を考えてよ!此処じゃだめだよ」
「そっかあ…じゃあもうちっと我慢する」

会話が終わると、二人は黙り、お互いの顔を見つめる。
悟空の無邪気な笑顔、名無しの可愛らしい表情…。そして、どちらからともなく唇が近づく。お互いに顔をピンクに染めながら唇を重ねる。
ぎゅう、と強く、どこか優しく身体を抱きしめながら、角度を変えながら何度もキスをした。
すると、悟空は下半身が熱くなっていく気がしたので、唇を離す。興奮してきた。だが、ここで名無しを抱いたら怒られる。さっき注意されたばかりだ。
我慢しなければならないのだが、興奮のあまり超サイヤ人になってしまった。

「悟空…」
「うっ、名無し、おめぇ誘ってんのか…?」
「そんなことないよ…ちょっと甘い気分になってるだけだよ…」
「でも、おめぇ、何だかすげぇ色っぽいぞ」
「それは、きっと悟空のせいだよ」
「だってよお、名無しがすげえ甘ぇ声出すから…」

その後も唇を何度も重ねた。
悟空には名無しが自分を誘っているようにしか見えず…。
結局、悟空は理性を抑えられず、名無しを抱いてしまうのであった。

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