短編
□love
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「ふわあああああ…」
朝、名無しとベジータは朝食を食べていた。
名無しは食パンにかじりついた直後、大きなあくびをした。
がたん、と朝食を食べ終えたベジータは席を立ち上がり、着替え始めた。青いタンクトップとグレーのズボンが脱ぎ捨てられる。
「あれ、何処か行くの?」
アンダースーツと戦闘ジャケットを身につけると、背中を向けながら言った。
「決まっているだろう、修行だ」
「はあ…今日くらいゆっくりすればいいのに」
日曜日の朝7時。
暖かい日差しを浴びながら修行とは、何だか勿体無いように見える。
たまにはゆっくり過ごせばいいのに、と名無しは頬杖をつきながらふと思った。
「おい、今日は俺様の相手をしろ」
「エッ」
「何だその顔は。とっとと着替えてついてこい」
「な、何で俺と?」
「別にいいだろう、早くしろ」
「……」
俺なんかじゃ相手が務まらないよ、と言おうとしたけれど、
その言葉を受け付けないような視線を浴びて、名無しはため息を吐いた。