魔法少女リリカルなのは〜少年は何を思う?〜

□幼少期
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俺の意識が浮上し目を覚ませば、青と茶色でまとまった部屋に居た。


見に覚えがない部屋に少し戸惑っていたが、


そんなに戸惑っている時間など無かった。


自分の手は小さくなっているし、名前は元の朝霧 湊と同じなのだろうか?



色々知りたいことはあった。なにせ自分は死んだ身なのだから。



だから少し焦っている。冷静にならなければと、


思えば思うほどに焦ってしまっていた。


目を閉じ、深い深呼吸をすると瞑想状態になったのか


少し落ちつくことが出来た。


適当にそこら辺にあったアルバムを広げれば、


小さい子どもと綺麗な女の人が写った写真が大量にあった。


もう少し漁ってみたいものだが、今自分は

どうなっているのかが気になり全身鏡の前に行くと、


3歳位の男の子が立っていた。


幼さがまだ平然とあるもののちゃんと男の子と分かる顔立ち。


亜麻色のショートヘアに琥珀色の目の色。


亜麻色の髪はグラデーションしているし、

琥珀色の目は日光に当たると色が綺麗になったりして


ちょっと好きになった。


アルバムの所に戻り名前って書いてないかなと思いながら、


アルバムを確認すると、水谷 悠真と書かれた


横には、Mizutani Yumaとローマ字で書かれていた。


あまり信じたくもなかった。まさか転生している・・・なんて。


何度も夢ではないのかと頬をつねったりしてみても醒めたりなどはなかった。


ただただ俺の名前はみずたに ゆうまという子に


生まれ変わった現実を、つきつけられた。


そんなことを思っていれば、ドクンと心臓が


強く脈打つのを感じたら、突然この子の記憶が流れこんできた。

さすがに今は3歳児程度の体で、記憶に耐えられなかったのか


頭痛がさっきからしている。


ついに耐えられなくなった俺はそっと意識を手放し闇の中へと落ちていった。


少年に微笑みを向けている女性の親子の様子をぼんやりと思いながら。





目を開けるとただ白くて何もない空間に居た。


輪廻の輪があるとか、閻魔大王が居るわけでもなく


俺の前にやってきたのは黒い変わったコートに


スーツを合わせた青年だった。付け加えて言うなれば


とてもとても、とーってもへn・・・変わった髪型をしていて、


そして赤と藍色の目をした男が立っていた。


そうとっても見覚えのある男が・・・。


「クフフ。またお会いできて光栄ですよ。


やはり君は憑依弾無しで憑依できるうえ幻術世界で会える。


まるで凪のように。


疑問などさらさらありませんよ。でも会えて良かった思いますよ?


クロームの弟であって僕の相棒の湊・・・



いえ、クロミウム」



やっぱりコイツは変わらないと思っていた。
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