コイノヤマイ

□カルテ3
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 メディカの暮らすマンションは、西の都の病院から歩いて10分程の場所にあった。

 急な呼び出し等に対応出来るようにと、なるべく病院から近い物件を探していると、現在のマンションに空きを見つけ入居することが出来た。

 高層マンションが人気の西の都で、このマンションは珍しい5階建てだった為か人気のない物件ではあった。しかし、通勤にも買い物にも便利で、メディカはとても気に入っていた。

 カプセルコーポを出て、しばらく走ると

「もう、トランクスったら。今日は早く帰るように言ったのに。全く……」

ブルマが眉間に皺を寄せ、ぼやく様にこぼした。

「お仕事、忙しいんですね」

宥めるようにメディカが言うと

「忙しいってねぇ……。1日ぐらい早く帰って来れるでしょうに。ブラの退院祝いをしようと思ってたのに、もう!」

「トランクスさんは、カプセルコーポレーションの社長さんですよね?」

「そうよー。私の後を継いだんだけど……。まぁ、会社の方は順調だし、よくやってくれてるとは思うわ……」

「凄いですね……まだ若いのに」

「そう? まぁ、24だから、もう少し色々経験させてから社長にした方が良かったかもって、最近思うのよね……って。ゴメンね、先生に愚痴言っちゃって」

「いえ……。トランクスさん24歳なんですね。私と同じ歳で大企業の社長ですもん。やっぱり凄いです」

 メディカはトランクスの落ち着いた雰囲気と、青く澄んだ凛々しい目元を思い出していた。

「そう、メディカ先生と同じ歳なんだ……」

 少し考えるふうにして、ブルマが次の言葉を言おうとした時だった。
 
 けたたましいサイレンを鳴らして、消防車が数台角を曲がって行くのが見えた。
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