コイノヤマイ

□カルテ15
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 5人揃っての夕食が始まったが、トランクスは向かいに座る父の様に、終始無言を貫いていた。

 ブルマとブラが、競う様にしゃべり続ける中、普段なら受け答え程度はするのだが、今日はその役をメディカが自然と買って出てくれているので、特に不自然に感じることもなかった。

 隣のブラも、そんな自分を全く気にしていない様で安心していたのだが、食事も終わろうかという頃

「ねぇ」

 と、言う母の視線を感じ、トランクスはギクリとした。
 ソロソロと、斜め向かいに座る母へ視線を向けると

「メディカちゃんて、ボーイフレンドいないのよねぇ?」

 と、メディカを見つめていた。

 その視線の先が自分でない事にホッとしたトランクスだったが、その質問が胸に刺さった。

「え……? は、はい……」

 突然の質問に、メディカはスプーンを持つ手を止めた。

「ふーん。気になる(ヒト)もいないの?」

「……そうですね」

「ホントに? 病院にイイ男いないの?!」

「はい……」

 と、困った様な笑顔で答えるメディカに

「何だ、つまんないわねー!」

 ブルマは明らかにしょっぱい顔を向けた。

「残念ですけど、そういう話しはなくて」

 苦笑いするメディカに、隣のブラが

「ねぇ、何で作らないの?」

 と、メディカの顔を覗き込んだ。

「え? うーん……」

 まさか自分の恋愛事情に話しが及ぶとは思わず、メディカは困った様に眉を寄せるのだった。
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