コイノヤマイ
□カルテ16
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メディカはべジータの食べっぷりに感心していた。
本当に、この大量の食べ物たちは身体の何処に消えていくのだろうかと、不思議で仕方がない。
それを察した様に
「ホント、パパもお兄ちゃんもよく食べるでしょ。でも、パンちゃんのお家の方がもっと凄いかも。」
ブラが淡々と話しだした。
「パンちゃん・・・って、お見舞いに来てた子だよね?」
メディカはブラの見舞いに来ていた、オレンジのバンダナを巻いた元気な少女を思い出していた。
「そうよ。パンちゃんのお家はパパやお兄ちゃんみたいに食べる人が3人もいるんだから。」
「へぇ・・・。」
ブラのその言葉に、これだけ食べる人間がまだ他に3人もいるのかと思うと、メディカは言葉が出なかった。
そんな2人の会話をべジータは気にすることなく、口と手を動かし続けている。
「ねぇ、お姉ちゃん。今日は何か予定あるの?」
ふいにブラに尋ねられ
「えっ?あぁ、今日はちょっと・・・。」
「ふーん。お出掛け?」
「うん・・・。」
と、曖昧に微笑むと
「そう・・・。お姉ちゃんと遊ぼうと思ったんだけどなー。」
「あー・・・ゴメンね、ブラちゃん。」
「ううん、いいの!お姉ちゃんの貴重なお休みだもの。」
ブラはブルマに似たカラッとした笑顔を向けた。
「ごちそうさまでした。」
メディカは自分の使った食器類をキッチンへと運ぶと、自室へと戻って行った。
その後ろ姿を見送りながら
「デートって感じじゃないわね・・・。よかったわね、お兄ちゃん。」
と、ブラは1人呟くのだった。