コイノヤマイ・短編

□評価上々↑↑
2ページ/4ページ

 修行を怠け続けた今では、魔人の生まれ変わりとはいえ、地球人であるウーブの方が実力は上の様な気がする。

 母ブルマの誕生日パーティーの時の、ウーブに助けられたことを思い出し、ふと、あの時抱いた悔しい感情がトランクスの中に甦った。

 悟空と共に日々修行に励んでいるウーブと、修行を怠け続け、今となっては修行する時間さえもない自分との力の差―。

 今から真面目に修行をすれば、その差は縮まるだろうか?

 サイヤ人の血を引いているからと怠けていては、その力は完全になりを潜めるに決まっている。

 そんなことを思いながら、1人神妙な顔をしていると

「そう言えば、お姉ちゃんのパパって武術が好きって言ってたわよね」と、ブラが思い出す様に口にした。

「そうそう。天下一武道会のファンって言ってたわよね」

「へー、そうだべか?」

「はい! 父は天下一武道会が大好きで……。あ、そう言えば父から聞いたんですけど、トランクスさん天下一武道会で優勝したことあるんですよね?」

 急にむかしの思わぬ事をメディカ振られ

「へっ?!」

 と、思わず間抜けな声を出してしまった。

「あー、それ子供の時の話しだよ。あの時はもう少しで俺が優勝だったのに……!」

 と、悟天が口を尖らせると

「え?! 決勝戦て、悟天君とトランクスさんが戦ったの?」

 メディカは驚いた顔を悟天に向けた。

「そうだよ! ま、俺たちが決勝戦で当たるのは当然って感じだったけどね」

 ニシシと笑う悟天の台詞に、メディカは「あ……そうだよね……」という納得の表情を浮かべた。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ