コイノヤマイ・短編

□評価上々↑↑
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 花見に来られなかったメディカの為にと、カプセルコーポレーションでバーベキューをすることになったのは、4月下旬の日曜日のことだった。

 おなじみのメンバーが集まり、晴れた空の下賑やかにバーベキューは始まったが、案の定悟空とベジータは最上階にある重力室に籠ってしまい当分出てきそうにない。

「まったく、悟空さは! 珍しくついて来ると思ったらこれだべ!」

「ホント、いつものことだけど、戦闘バカには呆れるわね! お肉無くなっても知らないんだから!!」

 と、チチとブルマは眉を寄せ愚痴を零している。

 すると

「いいじゃない、ママ! ブラ、トレーニングしてる時のパパ好きよ。戦ってる時のパパなんて、更にカッコ良くて素敵だもの!」

 いい具合に焼けた肉が刺さった串片手に、父ベジータを擁護したのは他でもない、愛娘のブラだった。

 そんな娘の台詞に

「……まぁ、そうね。戦闘バカだって思うけど、ベジータも孫君も戦ってる時が一番イイ顔してるものね」

 ブルマが思い出す様に宙を見ると、ビーデルも

「あ、それ分かります。悟飯君も、いつもは優しいんだけど、戦いになると顔つきが変わって……。それが凄くカッコ良いから」

 と、くすりと笑った。

「んだな……。オラも、悟空さが楽しそうに戦ってるとこは好きだべ」

 近くのテーブルで女性たちの意見が合致するのを聞いていたトランクスは、何となく肩身の狭い思いがした。

 サイヤ人の血を引いてはいるが、戦うことをしなくなった自分はどうなのだろうか……。

 そんなことを思いながら、ふと隣りのテーブルのメディカに目を向けた。
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