一軒

□笑って
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「おい山田…」





「…!…っ…しね!」











…え、…しね…?












俺そこまで酷いことしたっけ。











「…何、なんかあったの?」






「藤宮…、ちょっと俺テントからナイフ持ってくる。」






「何言ってんだバカ。ここ学校だぞ。」
















俺が山田に嫌われてから二週間。

毎日挨拶したり声かけたりする度に、泣きそうな顔で何かしら暴言を吐かれる。






でも、死ねは初めてだったわ流石に。












「女心はわかんねーもんな、そんな気にすんなよ。」





「いや、男心だから気にしてんだけど。山田しかも全然可愛い系入ってないから。」




「だからってそんなクヨクヨしてたって意味ねーだろ?一緒に死んでやれよ。」






「…なんで俺らが心中しなきゃいけないわけ」







「だってお前ら、付き合ってんだろ?」






「……はぁ?」






「…え、付き合ってねーの…?」





「花代なら獲ってたかも。」





「…あ?」





「冗談冗談。つかなんで俺らが?そりゃ一年の頃からずっとクラス一緒で?でんでんコンビとか言われてきてっけどおまえらみたいな感情とか一切ねえから。あり得ねぇ。うん。」






「…はーん、そんなこと言っちゃうのかー。そんな悲しそうな顔で言われても説得力ねーよ?」






「俺は表情なんかねーよ。」




「職業病ってヤツ?無表情が板についてんの?そんなことねーよ。ずっとつるんでるやつだと大体わかるもんよ。」





「…あー、それ山田にも言われたわ。」







「…元気ねーな。いつもなら無表情で山田と叫びあってんのに。」









「…ん、まあ、片割れがいなくなったら寂しいもんは寂しいよ。」











「…お前はさ」









「…?」













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