一軒
□特別の意味
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「望依(のい)…貴方はね、特別なの。」
昔、今は亡き母さんから言われた言葉。
「とくべつ?とくべつってなあに?」
「貴方はとても秀でていて、強くて、頭の良い子なのよ。周りとは少し違うの。」
「ちがうの?ぼく、ちがうのだめ?」
「いいえ、良いのよ。望依は望依よ、貴方の好きなように生きていいのよ。」
「うん!ぼく、ママと結婚するの!」
「まぁ、嬉しいわ。あともう一つ、望依に教えなきゃいけないことがあるの。」
「なぁに?ママ。」
「初めて会った人にはこう言うの。
僕はαです、番が居ます…って。」
「あるふぁ……、…つがい…?」
「まずは言ってみましょうか。
僕は……、」
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