導の血を引く少女

□ジェイド国
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じろじろじろ

「なんか注目されてるねー」

「たしかに」

雪の降る寒い国にやってきた私達

お店に入るとなんか注目されてる

「やっぱりこの格好がいけないんでしょうか」

焦る小狼

ガチャガチャと音を立てフォーク2本で

肉を切る黒鋼

……器用だなぁ

「んー全然違うもんねぇここの国の人達と

特に黒たんがー」

「あー?文句あっか?」

モコナはピタッととまり動かない

「黒鋼、切ってあげようか?」

「サエにしては気が利くな」

「モコナに食われちまえ!」

ふんっと怒り小狼達の話を聞く

「この国のお金ないんですけど」

「大丈夫だよー
ねっサクラちゃん」

それに対しサクラはえ!?と驚いている

「私も参加」

席を立ちおじさん達の賭けに混ざる




「革命」

大富豪で賭けをやっているおじさん達に混ざり

最後の最後で革命を起こし勝利

軍資金をバッチリもらい席を立とうとしたが

「お嬢ちゃん強いなぁ」

「旅人かい?」

愛想のいい人たちだ

「ええ。まだどこへ行くかは決まってないの」

そういうとおじさん達は

顔を見合わせ

「北へ行くのはやめときな恐ろしい伝説があるからな」

「その伝説って?」

親切なおじさん達は淡々と語ってくれた

「昔 北の町のはずれにある城に金の髪のそれは美しいお姫様がいたそうだ
ある日一羽の鳥が飛んできて輝く羽根を一枚渡し「この羽根は[力]です。貴方に不思議な[力]をあげましょう」と姫に言ったそうだ

姫は羽根を受け取った
すると王様とお后さまが死に姫が城の主になった
そして その羽根にひかれるように
次々と城下町から子供が消え
二度と帰ってこなかったそうだ

けしておとぎ話ではなく実話だ
それに今も子供が消え始めてるんだ
だから北へ行くのはやめときなお嬢ちゃん」

優しく微笑むおじさん

きっとその羽根はサクラの物だ

行かなければ

「ありがとうやさしいおじさま方」

そういってお金を袋に詰め

先程座っていた所に戻った

「あ、サエちゃんも聞いてきた感じかなぁ」

「ええ」

ファイが立つと3人は立ち上がり

店を出た

「[力]をくれる輝く羽根
なんだかサクラちゃんの羽根っぽいねぇ」

黒鋼と同じ馬に乗せてもらい

話を続けた

「で、行くのか」

黒鋼が小狼に問う

まっすぐな瞳をした小狼は「はい」と頷いた

「北の町へ」
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