沖田総受け1

□煉獄拷問
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ことの始まりはほんの些細なこと。宴会の途中、酔っ払った沖田がトイレに行こうと廊下を歩いていたところ、1人の男に出会った。

「?…だれでィ」

「…見つかったか……いいか、俺の手に握られているのは真選組屯所を吹き飛ばせる爆弾だ…」

「な…」

いくら酔っ払っているとはいえ、相手の言っている意味はわかった。沖田は仲間は予防としない。なにせ、爆弾を持っていると言われたのだから。

「いいか…俺達が明日のヤミ取引を終えるまで、真選組に手は出させるな。もし……わかっているよな?」

「…質が悪ィな……わかりやしたけど、ちゃんと取り除いてくだせぇよ。」

「ふふ、約束しよう。」

などという約束を交わしてしまい、沖田は次の日、約束どおりにするため土方らに嘘をついたのだ。

「取引は大垣である」と。本当は草津なのだが、言えば屯所はドカーン、である。さらに相手の男は頭がキレると見た。小細工はやめた方がいいだろう。

沖田の言葉を信じた近藤は大垣に隊士を連れていくが、のちのち草津であったことはバレてしまった。土方も近藤もそのことについては触れなかったが、2人でなにやらコソコソしていることはある。

沖田からしてみれば一つの嘘で隊を乱したが、隊士全員の命を守れたのである。沖田はそれだけでいい、と思い、反省する素振りも見せず、ただいつものように食堂へ向かった。

その時、土方に声をかけられ、両恥にいた隊士達にはおいじめにされた。「あぁ、まさか…」と、沖田は呟く。

「沖田総悟、裏切りの疑いで逮捕する。」
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