沖田総受け1
□躾
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何気ない昼下がり、沖田は巡回が暇になり、土方の怒号をズル賢くも交わしつつ万事屋に入った。ここにくれば土方は銀時と喧嘩をおっぱじめるため、その隙に逃げられるのだ。
「やっほー沖田君。ねぇねぇ、お菓子いる?」
気前の良い銀時が「ハロウィンだから」と、クッキーを差し出した。巡回(10分ごとに休憩)で疲れていた沖田は迷うことなくカボチャクッキーを手にする。
「いただき…?…なんですか、旦那、ジロジロ俺んこと見て」
「ん?なんでもないよ。ほら、はやく食べなよ」
だが沖田は銀時から僅かに感じる寒気に反応した。1番隊という危険と隣合わせの毎日を送っていたおかげだろう。
「正直にいってくだせぇよ。なんか入ってんでしょ?」
「入ってねぇって。」
「うそつっ」
言いかけた途端銀時は沖田を壁に押し付け、沖田の両手を片手で締め上げた。そして逆の手をスラックスと下着をかいくぐって尻に突っ込まれた。
「っ!…な、なにしやがんでぃ!離しやがれ!!」
「うっせーんだよ…とっとと食えよ」
声のトーンを低くした銀時に沖田はこれまでにない恐怖を覚えた。戦場でもここまでの殺気を感じたことはない。しかも、殺気とは少し違うのだ。背中をはしる戦慄。頭にグワンと響く声。沖田の足が無意識に揺れた。
「な、なに?!なんですかィ?!」
「ベラベラベラベラ…黙ってくいやがれ…じゃねぇとケツに突っ込むぞ」
クッキーを口に押し付けられ沖田は抵抗することもできなかった。腰にはちゃんと菊一文字を帯刀しているし、足は自由だ。なのに、体が動かない。特になにをされたわけでもないのに沖田の体からは血の気が引き瞳孔が知らぬ間に開く。
「は…ぅ…ぅ…」
「食えってんだ!!おい!!」
「ひっ…」
引きつった声を出した途端銀時はクッキーを沖田の口に押し込んだ。
「そぅ、それでいい。…噛め」
「っ…ぅ…ふ…ん」
一筋の涙をこぼしながら口を動かす沖田。銀時が手を離すと怯えきった子供は床にへたりこんだ。精神的にも決して弱くない沖田だが、まだ18。銀時という大人の威圧には耐えられなかったようだ。