銀魂イロイロ
□冬恋カルテット
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今年も冬がやってきて、冬といえばクリスマス、クリスマスといえばカレカノ 、そんな楽しくも悲しいイベントに参加するカップルがここにも2組。
「で、なんでダブルデート?」
「いいアルいいアル。思い出ネ」
「わ、わっちは忙しいんじゃが」
「まぁまぁ姉御、んなかてぇこといいなさんな。」
銀時と月詠は半年前から、沖田と神楽は三月ほど前から付き合っている。神楽と沖田が提案したクリスマスにダブルデートをしようという企画は、強引な2人によって決行された。
無論銀時は感謝しているし、月詠も嫌な気はしない。ただ────
とてつもなく気まずい
落ち着け俺、気まずいのはあいつらも一緒、すぐに男同士女同士で話そうとするはずだ!
せっ折角きたのに、なんじゃこの…重苦しい空気は…だがそれはこのお子様達も同じ。
「総悟ォ寒いアル」
「あぁ?るせーな走っとけよ。」
「あぁん?!もっペンいってみろこるぁ!」
ほらな…
「じゃ、手ぇ繋ぐかィ?」
「名案アル!」
はああああ?!2人が心の中で叫ぶのをよそに、沖田と神楽は手を繋ぐ。それも無意識なのか恋人繋ぎで。よくよく会話を聞いても喧嘩ではなくちゃんとした世間話で盛り上がっているようで完全に2人の世界である。
「おめー寒いのもあちぃのもダメじゃねーですか」
「か弱い乙女アルヨ」
「ぷっ…そーかぃ。なら、乙女は乙女らしく俺の側離れんなよ。」
「分かってるネ」
見つめ合いクスッと笑い合う。いつもは喧嘩ばかりの2人なのになんともほんわかしている。
「ど、どうゆうことだ…仇敵の2人が…ここまでいちゃいちゃと…」
「ぎっ銀時…わ、わしらも負けてられんの」
「そ、そうだな…」
そういいつつ2人の距離は人2人分ほど開いている。恋愛に対して奥手の月詠に、彼女がほしいのにいざできるとパニクってしまう銀時。まだ手も繋いだことがない。