銀魂イロイロ
□冬恋カルテット
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「…神楽、あの2人大丈夫ですかねィ?」
「うーん…私達がしたら便乗するかと思ったけどナ…」
「旦那、クレープ、くいやしょ」
「お、おう!」
空気を変える沖田の提案に銀時は声を弾ませる。
「それじゃ、買ってくるんでちょいと待っててくだせぇ。」
「わかったネ。あ、ちゃんとわかってるカ?」
「えぇ、ストロベリーチョコレートでしょう」
「お、お前は?」
「わ、わっちはなんでもいい。」
男2人がクレープ屋に向かい、取り残された神楽が月詠に声をかける。
「ツッキーもっと素直になればいいのに」
「そ、そんなこと…わっちはわからん…」
「…任せるアル!私と総悟でムードばりばりに作ってあげるネ!」
「ぬしは、平気なのか?」
「ん、私は…総悟がリードしてくれるし、お互い…一緒にいると楽しーしくっつきたいアルヨ!好きなんだからしょーがないネ。」
照れくさそうに笑う神楽を羨ましく思う月詠。デートだって今日が始めてて、どうしていいか分からない。素直になると言っても恥ずかしくてなにもできない。だから恋人などという近すぎる関係にはなりたくなかった。
それでも銀時の告白を受け入れてしまったのは神楽がいうよう好きだったからなのだろう。
「旦那、…だーんな!」
「ぅえっご、ごめん、なに?」
クレープ屋に並んでいた沖田は銀時を何度か呼び返事が貰えたものの聞いていないとは…沖田は小さなため息をこぼした。
「旦那…手ぐれぇつないでみなせぇよ。」
「…うるせぇな…おめーらみたいにできねぇの。」
「旦那、あんた勘違いしてやすぜ。俺だって恥ずかしいですけどね、アイツに触れたいんでさぁ。見せつけるためじゃねぇ。一秒でも長く俺と神楽の時間を作ってアイツの好きを確かめてぇ…」
ぶわりと雪が風で舞った。銀時は沖田が違う世界にいるように思えた。
「すげぇ…お前すげぇよ総一朗くん」
「…旦那……総悟でィ」