時を超えて
□一.新天地へ
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「君には、1570年代の伊勢に行ってもらう」
「1570年代……戦国時代、ですか?」
資料に目を通しながら、ロアは驚いたように瞬きをする。
「そこに配属されていた吾妻君が調査の最前線から外れることになってね。いい機会だから、君に行ってもらおうかと」
「わかりました」
コクリと頷いたロアに上司は満足げな笑みを浮かべる。
「じゃぁ、頼んだよ。2週間後には出発してもらうから、それまでキッチリ準備しておいてね」
「はい!」
上司にポンと背中を叩かれ、ロアは笑顔で頷いた。
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