時を超えて

□一.新天地へ
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そして準備やガイダンスやらを終え、遂に出発の日が来た。
転送機の中に入った途端、ロアは思わず緊張してしまう。
(上手くやっていけるかな? ちょっと不安だなぁ……)
初めての任務への期待や小さな不安を抱え、ロアは大きく息を吐く。
「転送を開始します」
無機質な機械の声の直後、まぶしい光に包まれる。反射的にロアは目を瞑る。
光が収まってから、ロアは目を開けた。
辺りを見回し、現状を把握しようとする。ロアは粗末な小屋の中にいた。
扉を開け、外へと出れば爽やかな風がロアを包み込む。ロアの立つその場所は少し小高い丘で、伊勢の町並みが一望出来る。
「……あれが、田丸城。私の配属先だね」
町の中に一際立派な城がある。
ロアはナビのガイドマーカーを頼り、田丸城へと向かった。




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