時を超えて

□三.星空
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深夜、不意に目が覚めたロアは縁側に出てみた。床のひんやりとした感触に小さく身震いし、ロアは夜空を見上げる。
「うわぁぁぁ……」
思わず感嘆の声を漏らす。
見上げた空には満天の星空が広がっている。
「すごい、綺麗……」
ロアは子供のように目を輝かせ、思わず裸足のまま庭へと降りてしまう。
(空ってこんなに綺麗だったんだ……)
大きく目を見開き、ロアは暫し空を見上げていた。
(……彼奴は一体、何をしているんだ?)
用事を済ませ、自室に戻ろうとしていた左京亮は庭に立っているロアを見つけた。
ロアは大きく後ろに首を傾け、空を見上げている。左京亮はそれに倣い、同じ様に空を見上げる。彼にとっては見慣れた夜空が広がっている。
(星空が珍しい、のか?)
星空とロアを交互に見つめ、左京亮は首を傾げる。




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