時を超えて

□五.伊勢の大太刀使い
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左京亮の部屋の前にある庭では、女中の言っていた通りに左京亮がいた。彼は一心不乱に刀の素振りをしている。
「うわぁ……」
ロアは左京亮の持っている刀を見て驚いてしまう。左京亮は120cm以上はある長さの大太刀をまるで竹竿でも扱っているかのように軽々と降っている。
(資料で見たから知ってたけど、実際見てみたらスゴイなぁ……絶対マネ出来ないよ……)
ロアは無意識的に音を発てないように気をつけながら歩き、縁側に腰掛ける。
(……ちょっと、カッコイイかも)
真剣な表情の左京亮にロアは一瞬ときめいてしまう。
(……邪魔しちゃ、悪いよね?)
そう思い、ロアが立ち上がった時だった。




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