The brand in bloody

□07.暮垣社長
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ひとまずこの場は解散となる。
由乃は手配の為に部屋へ戻っていった。
リビングに残った晋浬、朱威、扇浬はしばらく話をする。
「7、8年前か…。俺達はまだReViveに所属してない頃だな。ただでさえ社長の事は分からないのに…」
ソファーに寝転び顔を埋める朱威。
「……」
一方晋浬は何か考え込んでいる。
「…どうした?」
静かな晋浬に思わず声を掛ける。
「…暮垣社長、まだ若いよな?」
いきなりの質問にきょとんとするが、数瞬後に返事をする。
「…あ、あぁ。確か29だったかな」
「29…」
「何か気になるのか?」
「いや…確かに実力があれば昇進するのに年齢なんて関係ないんだろうけど…何か引っかかるんだよ」
「引っかかるっていうと…?」
朱威の質問に、晋浬は黙ってしまう。
無言で見つめられ、いたたまれなくなる。
「な、何だよ」
「聞いた事ないのか?」
「…何が」
分からない朱威に晋浬はため息をつく。
「暮垣社長の父親の事だよ」
「父親…?………あぁ!」
思い出したようにソファから起き上がった。
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