Scarlet of Alice

□08.猫と兎
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東の陣。
そこへ駆けつけたトリック、シェル、シュウたちはとんでもない光景を目にする。

「何ですか・・・これは・・・」

東の陣のある部屋内が、ボロボロに傷つけられている。
壁や床、天井。そして、陣そのものにも激しい爪の痕が残されている。
まるで獣が暴れまわったかのように。

「これ・・・ヤバくねぇか・・・?」
シュウが陣の様子を見ながら言う。
「あぁ・・・。これはもう・・・侵入されてる・・・!」
そうシャルが叫んだそのとき、3人の背後から声が掛けられた。

「あぁ。邪魔してるぞ」

「!!」
振り向くと、そこには二人の男がいた。
一人は眼鏡を掛けていて、知的な雰囲気の中にどこか残酷さを漂わせている。
そしてもう一人は先ほど喋った男。とはいっても外見的にはシェルやシュウと同い年ほど。
どちらも信じられないほど白い肌をしている。

「お前ら・・・スカーレットの者か・・・?」
身構える一同。あまりにも急すぎる展開に少々動揺したがすぐに落ち着きを取り戻す。
「だったらどうする」
「敵は滅ぼす。行くぞ・・・!」
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