Scarlet of Alice

□15.國の暁
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全てが終わったその翌日。
皆が揃ってレディエント大聖堂へ来ていた。
王は気分転換に、という題目で皆を連れてきていたが、これには“本当の意味”があったのだ。

大聖堂内の大広間にて集う。
王が、徐に話しだした。

「・・・此処は、不思議の國を創る儀式を行った場所なんだ。此処に1000人のアリスの血族が集まって、あの世界は生まれた。アリスを守る絶対城壁・・・」
そう聞かされると、心境も変わってくる。
「ここに、シュウたちは集まって・・・禁術の一部になった・・・」
泉が呟くように話す。

「そう。そして・・・不思議の國を“閉じる”のも、この場所でしか行えない」
「・・・え?」
王の言った単語に反応する泉。
胸の中に、ざわりと何かがうごめく。

「閉じる・・・?それって・・・どういう・・・」
泉は不安で、頭では分かっていたがはっきり言葉に出すのが怖かった。
だが、それを王は容赦なく言葉にする。

「世界を閉じるんだ。もう、あの國は必要ない・・・。全てが終わった今、あの世界に存在する意味が失われたんだ」
泉は思わず立ち上がる。
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